9巻の続き、竜女のウィーネちゃんと「異端児(ゼノス)」達を巡る騒動の決着。
心持つモンスターはモンスターなのか、心ない人は人なのか…
ダイダロス一族の野望
それはさておき、この迷宮にはびこる謎…というか、迷宮に執着する一族の話も出てきました。
ギリシア神話的に、その名前と迷宮がらみで察すること余りある感じもしないでもないというそれですが…最後の牛さんといいアラクネのくだりといい。(モチーフ的な意味であって本編関係ないですね
この技術だけはある迷宮に執着した一族の、さらに頭のおかしい欲望に目覚めた…目覚めたというより、そっちに逃げたのかもしれない…男がいろいろやらかした結果、というのがことのあらましのようなところ。
なんともいえない感じです。
人か魔物か
それで、その男を筆頭にして、欲得ずくの<イケロス・ファミリア>の面々がやらかしてコトを大きくしていくこの事件。
まあ完全に悪役ですね…すがすがしいくらいの下衆。これに激高した「異端児」のモンスターたちが事件を起こす流れになるわけですが、正直なところこれは、まあ、モンスターの味方しますわね。
モンスターだからどうこう…という話でもなく、おなじようなことを人間がモンスターにやられたとしたらそりゃお前みたいなところですよ。
(そう思うと同じ時期に「ゴブリンスレイヤー」が発売されたのは趣深いところがある。関係ないけど)
むしろ人間同士だろうとそりゃそうなる。報復に報復が重なるに決まっている。
でも傍目には「超強いモンスターが大量発生」というだけにしか映らなくて、そういう対応しかされなくて大変つらい。
相対してるのだからちょっとしゃべったら「シャベッタァァァァァッッッ!!!」ってなりそうな気もしないでもないんだけどなあ。そんな余裕ないか。
最後の牛さんはちょっと敵か味方かわからんとこありましたけどもねえ。強すぎますでしょう。
モンスターの可能性
この9巻10巻の事件で描かれていたのは、理性持つ魔物と人はわかり合えるか、ということだったのですが、もう一つ、そのモンスター達は戦力たり得るか、というところもあったんじゃないかと思います。
どうなるかはわからないんですが今回の「異端児」の面々とかにはもう完全に情が移っているような格好なので、もう普通に出てきてくれても…って気持ちはある。
あるんだけど、やっぱ難しいかなあというところもあってもどかしい。
この事件というくくりではなく、理性あるモンスターと人間という新しい関係性の軸は、今後どういうふうに回っていくのか。
でも対話が出来て、悪意がなければ、あとは慣れていくだけとも思えるのですけれどね。がんばれウラノスさん(何
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また一人、フラグが建築されてしまったか…
リューはじわじわ出番を増やしてきたと思ったら他を抑えて投票トップですからね…これはもうね…!
僅差でアイズさんを抑えたのはエルフ力というやつなのだろうか。
でもベルくん、フラグ建築しまくってるように見えるけどだいたい弟扱いな気がするんですよね。本人も、こうラノベ主人公的鈍感って感じとも違う気がするし…だからなのか、あまり爆発の呪詛を込めることなくむしろほっこりした気持ちになるところまであるときがあります。この本屋さんデートとかもそんな感じ。むしろ回りを応援したくなる。アイズさんはいい加減に気づけと言いたいけどどちらかといったらあの娘もアレか…ああもうがんばれ…!