ずっと! 姉弟子の! ターン!
(後からタイトル見て無双ってのは違うかもしらんって思ったけどいいんだよいきおいで! ヒロイン力高まりすぎてたから!)
前巻から続く衝撃の出だしから八一と銀子のすれ違ってしまった思い出、そして星空の時間から現在に向かい合う勝負の刻。
この人のラノベ読むたびにその読みやすさ分かりやすさ勢いを殺さずむしろ乗せてくような文章の選び方とセンスにほんとすごいと思う暇無く一気に読んでしまっていますがさらに今巻カットイン挿絵芸まで冴え渡って本当に最高に最高でした。「挿絵も小説の一部」とどこかで言っていたとおりの運び方でぱっと見ロマンティックでドラマチックなシーンなんだけどこれが本文と合わせて時系列に見るとほんとため息しか出ない。この本読んでるとき近所の温泉の休憩室で「雪の華」のオルゴール・メロディが掛かっててめっちゃエモかった。
このシリーズがロリコンの皮を被った青春小説だってことが本当によくわかります。本当に。
まるごと一冊ほぼ姉弟子。銀子と八一のこれまでの追憶から繋がる一手まで。いままで肩書きや情報としか知らなかったこととかが全部繋がる感じは、もしかしたら中盤からしばらく観戦してたところに最初の一手から追って解説されているようなものかもしれない。「主観によって、見えるものによって見え方が違う」ってのもポイントのひとつかもしれなくて。八一の子どもの頃もそうだし最終局面もそう。途中になんか不穏な一手もあった気がしないでもなかったけど(つい1巻を確認し直した)。でもやっぱり最終局面は熱い。真顔になった天才と白雪姫の殴り合い。今巻の1冊ぶん濃縮されたような勢いと熱さで短いけどここが勝負所で恋する乙女は無敵無双だってはっきり分かんだね。
そんなストレートに姉弟子が尊すぎてもうだめになっているような11巻だった。もうだめ。
しかし聞くところによると12巻はさらにスーパー姉弟子タイムらしい…どうなってしまうんだ…(小冊子付き購入済み)
もう表紙だけで絶対最高ってわかるよね。
(BOOK☆WALKERでも2020/2/29いっぱいまで小冊子付き販売中です。店頭のものとは違う内容で神鍋家の外伝みたい)
また今巻のドラマCDはどうみてもロリコンの皮を被ったロリコンのほう。だがそれがいい。
実はこっちまだ聞けてなくて11巻も購入したのはずいぶん前だったのに読んだのはつい先日。このシリーズ、ロリコンシュガーをたっぷりまぶしてあるけど本質的にはシブい将棋の話だから精神力がないと読めないところあるんよ。読み始めたら絶対面白いし読みやすいから止まらないのわかってるんだけど。すこし回復したからようやく読めた。次も楽しみです。