GWももう過ぎていくので何か見に行こうかと思って、ちょっと気になっていたので見てきました。昭和64年、未解決事件、ミステリー。
これは熱い話には違いなかったのですが…前編では警察内のごたごた、記者クラブとの確執に終始し、事件として大きく動き出すのは後編からかなあと思いました。
ただ主人公の三上の心構えがこの前編で大きく変わるので、ここをじっくり描いた意味はあるのかと思います。
昭和64年に発生した誘拐事件
昭和64年に発生した、誘拐殺人事件。その事件は結局未解決のままで…今では捜査も縮小され、ひっそりとされてしまっています。
昭和64年…7日間て天皇陛下が崩御され、平成になったんですよね…子供の頃にテレビで、あの「平成」って文字が掲げられていたのを見た記憶があります。あんまり意味は分かってなかった。
そこから14年の歳月が経ち、時効があと1年と迫るなか警視庁長官の視察が決定。三上はそのための段取りをいろいろと取り付けることになり、それをきっかけに改めて当時のことを知っていくことになります。
そしてまた発生する、誘拐事件。昭和64年のそれを明らかに模しているそれに向き合うことで、全ての謎が明かされるのか。
警察内部のごたごたと記者クラブとの確執
三上はもともと刑事部の刑事で、ロクヨンの当時も刑事として現場にいました。それが今は刑務部の広報官に配属されていて、警察と記者クラブの橋渡し役として、折衝に苦労している様子がすごく見て取れます。ほんと見て取れます。
いや、最初からもうアレですよ。事件の加害者の実名を教えるの教えないの。率直にいってめんどくせえな記者クラブのこいつらって感想だったんですが結局そこで記者たちが指摘していたようなことが事実としてありうわー警察もクソだな…というもうなんだこれ…
この完全に板挟みになっているやつ。さらに警察内部でも、刑事部と警務部のごたごたがくすぶっていたり。本庁がどうのみたいな話もあり。正直なところ苛立ちが隠せなかったのですが、そうやって溜めて溜めたぶんだけ、最後の三上の決断の重さとやってやった感が強かったですね。上層部のあいつらが後で知ったら超面白い顔するんだろうなー
このへんは興味のあるなしが別れるところかなあとは思うのですが、そういっためんどくささや衝突部分も本作の見所だったとは思います。僕は結構好きなほうです。現実ではマジ勘弁だけど。
見え隠れする「ロクヨン」の謎
こっちが本来の本題のはずでもあり…14年前の誘拐事件は、結局被害者死亡、犯人逃亡という形で未解決のまま平成14年に来てしまっています。
今回、長官の視察ということで、当時の被害者宅に慰問の許可をもらいに行くのですが…そこからまた、「ん?」みたいなことになって、14年前の状況を辿っていくことになります。
ここでまた、三上が当時知らなかったことや被害者である雨宮氏の態度など、気に掛かるところがいろいろ出てくるのですが…このあたりは後編で生きてくるのでしょうか。
前編では、サスペンス、ミステリーというより組織内の政治的な話、三上の組織内での立ち振る舞いと決断がメインの作品だったと思います。会話と調整がメインでしたが退屈することなく面白く見れていたところの後編へ続くである。
どうして劇場版ミステリーで後編に続いてしまうのか…そこだけがつらいです。楽しみです。
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