神話、歴史に名だたる英霊たちが召喚され万能の願望機を巡って殺し合う「Fate /stay night」のスピンオフにしてパラレル、しかも総勢14騎(+α)。これがアツくないはずがない…!
※ここから先にはネタバレがあります。Fateシリーズはその話の展開、構成すべてに驚きと仕掛けが込められているようなもので、どうあっても感想というとネタバレになってしまうところがあるかもしれません。(おいしいところはなるべく残しておきたいとは思っていますが) 未読の方、ネタバレが気になる方はここで引き返し、迷わず本作を手に取ることおすすめします。
東ヨーロッパで執り行われる聖杯大戦
此度の舞台は東ヨーロッパ、ルーマニアのトゥリファス。その地で魔術協会に反旗を翻し聖杯戦争を執り行うユグドミレニア一族と、その一族を潰すために教会から送り込まれたマスターたちによる7騎vs7騎の殺し合い…その規模から聖杯大戦と呼べるものが始まってしまった。
もともと聖杯戦争というものは、全ての願いが叶えられるという「大聖杯」を顕現させるために、過去の英雄、伝承の人物をサーヴァントという上位の使い魔のような形で召喚、殺し合わせてその贄とする儀式。
マスターと呼ばれるものはそのサーヴァントとペアを組み、「令呪」というサーヴァントに対して絶対の命令権を3度まで保持し、それらを駆使して自分の使役するサーヴァント以外の全てを倒し、聖杯に到達することを目標に激戦が繰り広げられます。
(このあたりは大元である「Fate / stay night」が詳しいので是非そちらを)
本作品の世界はFate / stay nightのパラレルであり、「第三次聖杯戦争において冬木の聖杯がナチスに強奪、後に行方不明となったがそのシステムは多くの魔術師達に知られ、各地で聖杯戦争が乱立している」という世界観になっています。聖杯戦争も身近になりましたね!
(ApocryphaはFateのネトゲ企画が元になっているようで、多人数マルチプレイは基本ってことですね!)
それでも聖杯戦争自体のルールはおそらく変更はなく、だから本来は全てのマスタ-、サーヴァントはいずれ殺し合うもの同士であり、徒党を組むということなどいうことは無いはずなのですが…ユグドミレニア一族でまとまった”黒”のマスターとサーヴァントたち7騎、それを潰すために魔術協会に集められた”赤”のマスターとサーヴァントたち7騎、これらがまず互いの陣営を排除するために団結して共闘するーーというまさかの展開。
故にあり得るはずのない、セイバークラスvsセイバークラスの激闘をプロローグとして開始される本作。最優クラスと言われる2騎の激突に震えないはずがない…!
闘いを彩るマスターとサーヴァントたち
そんなこんなで開幕した聖杯大戦、状況とは裏腹にマスターたちの統制は意外と取れているように思えます。ユグドミレニア一族はダーニックを中心にまとまって赤の軍勢に備え、魔術協会側はシロウが実質的に取り仕切ってしまっている。そして獅子劫界離とモーさんは別行動。
マスターがそうなのでサーヴァントたちも団結して、敵味方の勢力を認識しているようです。というかむしろサーヴァントが王。ルーマニアといえばあの人しかいない、そう「串刺し公」の異名を持つワラキア公、ヴラド三世である。
対する赤の陣営には、古代アッシリアの女帝セミラミスがアサシンとして降臨。支配してるわけではない…けれど、シロウとともに何かを企み、ただ聖杯戦争に参加しているだけではない様子。
ダーニックたちは聖杯をもって一族の繁栄を、というわりかし分かりやすい目的があるけれど、シロウとセミラミスは何か裏に含むモノがあるようで、こっちのほうが危険な香りがしますね。顔合わせの段階でうさんくささをかぎ取った獅子劫とモーさんの判断は吉と出るか凶と出るか。
またマスターとサーヴァントの関係もFateシリーズの醍醐味で、サーヴァントを師と仰ぐもの、サーヴァントから母と慕われるもの、タッグを組んで戦っていくものなど多種多様。この面では黒の陣営のほうが面白いですね。ジャックちゃんと玲霞さんペアがだいぶ良い感じに壊れてそうですき。
「裁定者」とホムンクルス
そしてこの聖杯大戦、エクストラクラスとして呼ばれた「裁定者(ルーラー)」を忘れてはなりません。そうジャンヌさんです! やったぜ!
彼女は大聖杯に直接呼ばれたサーヴァントであり、聖杯戦争が正しく成立するように導く役目を持っています。当人は聖杯に望むことはなく、ただ管理するためにある。
そして通常召喚されることのないルーラーが召喚されるということは、この聖杯大戦には何かが潜んでいる、のかもしれない。
7vs7という規模で執り行われる聖杯戦争の絶対管理者として呼ばれたジャンヌさん。聖杯を巡る争いから一歩引いたところに立つ彼女はこの戦いで何を見るのか。
またもう一人の「例外」、名も無きホムンクルスくんもここから先にどうなっていくのか、とても気になるところですね。
ホムンクルスは黒の陣営に使い捨ての素材として大量生産された人造人間ですが、その中の一体が逃げ出し、数奇な運命を辿っていくことになりそうで。
「生きたい」というただそれだけの意思が、この大戦のイレギュラーとなっていくのか。
とにもかくにもマスターとサーヴァントのチーム戦で激闘が繰り広げられる聖杯大戦、今後の展開に注目ですよ。
※本作品の入手について
(2017/04/26 Amazonでも取り扱っているようです!)
この作品は通常の書籍とは別のルートで販売されているものです。
公式の取り扱い店舗は、アニメイト/animega/あみあみ/グッドウィル/ゲーマーズ/K-BOOKS 秋葉原新館3F/COMIC ZIN/書泉/ソフマップ/DMM.com/とらのあな/メロンブックスとなっています。
各店舗のリンクは以下の通り。
あみあみ [キャラクター&ホビー通販] | Fate/Apocrypha vol.1(書籍)
Fate/Apocrypha (DMM.R18)
「Fate/Apocrypha」(2次販売分) (とらのあな)
Fate/Apocrypha vol.1(有限会社ノーツ)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス
TYPE-MOON BOOKSの情報、取扱店舗などについては、こちらをご覧下さい。
TYPE-MOON BOOKS - TYPEMOON.COM
というかね、というかですね。今だからになるんですがこのモーさんとかヴラドの旦那とかが大活躍ってのがね! FGOをやっているとね!
いやFGOでも大活躍でしたが!
むしろFGOがタイプムーン英雄大戦みたいになっているので順序が逆なのは承知していますけど、やっぱりそれぞれの英雄の活躍が熱い。すごく熱い。
登場しているのは、赤の陣営としてモードレッド、シェイクスピア、カルナ、アタランテ、スパルタクス。黒の陣営としてはジークフリート、ヴラド三世、フランケンシュタイン、アストルフォ、ジャック・ザ・リッパー。ジャックちゃんはあの少女です。ご安心下さい。
そしてルーラーのジャンヌちゃん。FGOではサーヴァントの一人という扱いですがちゃんとルーラーのお仕事をしています。
サーヴァントがみんな仲間というFGOの関係もいいですが、マスターとのペアで戦っていく関係もまた素敵なものです。FGOで知った人は是非Apocryphaも、Apocryphaを読んだ人は是非FGOを回してください
ほんと登場サーヴァントの魅力再発見みたいなところがあるから困るよね…モーさんつよい…アタランテちゃんかわいい…
ああ 、まだFGO未登場のサーヴァントもそのうち登場するんだろうなあ。セミラミス様とか間違いなくやばい香りがする。ケルトのピンクビッチに石200個吸われた(そして結局出てない)のと同じ運命感じる…三蔵ちゃんと丑御前にも吸われてもうライフはゼロよ…
(2017/6/28追記)
とうとう7月からTVアニメが始まります…!
ネット配信はNetflix独占のようですね。
Netflix (ネットフリックス) 日本 - 大好きな映画やドラマを楽しもう!
Fire TVは対応しているので、契約が増えてしまうのか…
Amazonの「Fire TV Stick (New モデル)」というものが届いて怠惰な日々を過ごしている - つんどくダイアリー