戦慄で怪奇でコックリさんでコワすぎであるからホラーであることには間違いないんですがなんというかそれ以上にすごかったとしか言えないところがある…
投稿から始まるストーリー
コックリさんをやって呪われてしまった女の子からの投稿ビデオを見て、番組ディレクターの工藤、アシスタントの市川、カメラマンの田代が取材をしていくという、POV (Point Of View、要はカメラマン目線)で撮影されたフェイクドキュメンタリー映像作品です。
どうやら以前の「コワすぎ!」シリーズとはパラレルワールドということになっているらしくて、工藤は「コワすぎ!」シリーズを何作か作ったけれどしょっぱい映像しか撮れなくて結果も右肩下がり、心機一転リニューアルするため「『超』コワすぎ!」を始めたという悲しみ。
この白石監督が「貞子vs伽椰子」の監督さんで、名前が出ると「コワすぎ! の人か!」みたいな反応が少なからず目についていて気になっていたところ、ちょうど目に付いたので見てみました。
確かにすげー面白いしキャラ立ってるし「あー確かに貞子vs伽椰子作った人だわ」って感じにもなるなんともいえないこの感じ。
これは多分私の感覚が逆で、以前のファンからすると「あー確かにコワすぎ! の人だわ」みたいなふうなのでしょう。どちらにせよわかるわ。
チンピラディレクター工藤の大活躍
やはり最高に目に付くのはこのディレクター工藤さん。どうみてもチンピラです。
完全に威勢のいいチンピラで物理で除霊かな? って思いながら見てたりしたんですが完全に威勢のいいチンピラでした。本当に(略
またこの人だいぶ無茶というか無鉄砲というかほんと素人怖い物なしな感じがある意味見ていて目が離せない。
後半では実際の霊障と対峙するところとかもあるんですがその方法がまたひどくて、お前それコックリさんじゃなくても逃げるよねっていう地獄絵図が展開されていたりします。
市川さんも大変だわ…
ホラーでコメディー?
コックリさんというのは「狐・狗・狸」と書いて「コックリ」さん。主に狐などの低級な動物霊を呼び出して質問をする、という占いというか遊びですね。
その儀式の最中に10円玉から手を離したりするとコックリさんに呪われてしまい、不幸になったり発狂したりという展開で有名なオカルトでもありました。
私が子供の頃、もう20年以上前とかにはすでに下火で、私も知っているだけって感じなんですけど今でも流行ってるんだろうか…というのはさておいて。
その「コックリさん」をしている最初の投稿映像とかは結構ドキドキしながら見ていました。女子高生が手取りで撮影した映像という感じのそれですけれど、廃校になった母校に夜忍び込んで撮影していくというのがなかなか雰囲気あった。10円玉がスー…って動いていくところとか結構好きです。
その後の工藤たちが出てきてからは、工藤が良くも悪くも雰囲気をぶちこわしていくので違う意味でドキドキしてるというかおいどうすんだこれみたいな感じにすらなってきてました。
見終わってみると工藤のキャラが立ちすぎていてなるほどこれは面白い。「化け物には化け物をぶつけるんだよ!」とか言いそう。絶対言う。
オカルト分を取りつつ工藤がぶちこわしていくようなところのあるホラー作品で、そういった怖い系の話が苦手な人でも楽しめそう、むしろ勇気が出てくるかもしれないところまである一風変わった作品でした。
もし見かけたら是非手に取ってみてください。
私は近くのレンタル屋さんで偶々みつけましたけどそんなに出てなさそうな気もするので、ニコニコ動画にあるチャンネルがお手軽かもしれません。