続けて2巻も見てしまった。怖いホラーと言うより不思議な話でした。
山の中の美女
無職ニート38歳おっさんの櫻井が山の中で偶然出会った女性、つぐ巳。櫻井はその女性に心を奪われてつきまと…心配して彼女に家に向かったところ、今回「超コワすぎ!」に投稿することになる映像を撮ってしまう。
まあこの櫻井の行動、控えめに言ってもアウトなんだけれどきっと、まあ、本人同士が良ければそれできっと…ていうかなんでカメラ回してるんだよというこの企画の根本に迫る疑問すら出てくる。おっさんだから許されない。
蛇神様伝説
前回のこっくりさんはオカルトでしたけど、今回は「蛇神様」という大蛇の伝説のある土地で出会った女の人とおっさんの物語。たぶんラブストーリー。相変わらずのチンピラな工藤D。きつねのしっぽの扱いが雑すぎて吹いたw
なので最初の出だしも結構おとなしくて、あんまり派手な動きはなさそうだなあと思いながら見ていたのですけどこれ、後半に行くにつれ怒濤の展開を見せていって目が離せない。
畳みかけるように場面が転換していくのはほんとあっという間で、こういうところハンドカメラの視点がすごい生きてました。パニクってるときとかもこの視点は強い。
「蛇神様」というのは舞台となる土地に伝わる伝説で、昔々、天の方舟に乗った大蛇がこの地に降りたち、人間の娘と恋仲になった。その後大蛇は姿を消してしまったが人間の娘は子供を産み、その子供が人の姿をしていなかったため村から迫害された。最後に大蛇が天の方舟で迎えに来て、どこかへ去って行ったという話。
それでこの土地ではその大蛇を「蛇神様」といい、蛇を大切にしているということでした。
この伝説がキーになっているところは伝奇っぽくてまたポイント高いです。
おっさんの純情
今回の主人公、櫻井。最初出てきたときとかおっさん…という感想しかなくだいぶなんていうかおっさん…
かなり怪しいというか不審というか…通報かな? って感じなくもないです。
だからこそ、というのはあるかもしれないですがラストまでいったとき、幸せそうだからなんていうかお幸せに…という素直な祝福を送れる感じがある。うん。
恋は盲目とはよく言うけれど……ラストはそういうことなのか?
しかし工藤Dが恋愛指南とか言い出したときは正直吹きましたけれどもいつもの調子でしたね。焚きつけるのの役には立っていた。
現代に生きる物の怪の伝説、人ならざるものの話に恋愛が絡んでくるというテーマは定番でもあり鉄板でもあり、それがフェイクドキュメンタリーという形で描画されているのは、当事者のような第三者のような不思議な気持ちでした。
そういう不思議な話が好きな方は、是非どうぞ。