名前からしてエルフのVRMMO無双みたいな感じかと思ったらばなんかちょっとヘビーな感じでオカルトが混ざっており大変絶妙。
気がつけば…異世界?
10年前の事故で昏睡状態となっていた妹の見舞いにきていたイツキは気がつけば異世界に。そしてなぜか目の前にはその妹ナツキが。全裸で。巫女で。ケモミミで!
セオリーどおりとはいえしょっぱなからいいパンチ打ってくる。
お隣さんで世話焼き幼なじみアリサも加わって楽しいVRMMOライフ…というわけでもないというのがこの話。
ウォーエルフ・オンライン
それでこの異世界と思ったところがVRMMORPG「ウォーエルフ・オンライン」の中であるということなんだけれども、通常のVRMMOとは様子が違う。妙にリアルというか、システムくささがだんだん薄れているというか。
そしてログアウトできない。HPやTPといったステータス表示も今ではなくなってしまい、HPが0になった(と思われる)プレイヤーは復活することもない。
最強プレイヤーで幼馴染みのアリサもこの事件に巻き込まれていて、こちらはゲーム内時間でイツキより少し早く巻き込まれていたらしくいろいろとあったようで。
その「いろいろ」というのがまたつらい感じでもあるんだけど、「突然ゲームに巻き込まれてログアウトできない」という現実、普通に考えたらゲームだよなあ。というゲーム脳と実際リアリティを増していくこの世界というプレイヤーと世界の温度差が嫌な方に食い違っていて、これはなかなか地味にエグい。
そしてこの世界の成り立ち、支えている根幹についても最後のほうで触れられるんですが…そっちはそっちでなかなかぶっ飛んでいる…
いや、このゲームが世界規模で運営されてもう10年という話だし、それはその発端の事件直後というような時系列だし。つまり10年この状態だったのかと思うといろいろすごい。
イツキは救世主たりえるか
そういう、話の裏側に何かヤバいものを感じながらも表向きは突如世界に降り立った救世主イツキの無双ストーリー(あんまり無双してないかもしれん)であって妹ちゃんとか幼なじみとかと普通にのろけてる(ちくしょうめ!)…というほど呑気でもなく、普通の少年の旅立ちプロローグという感じでもありました。
ここからどう広がっていくのかというところで、続きが気になっています。