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ハリウッドで映画化された「GHOST IN THE SHELL」
「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」を原作にハリウッドで実写映画化された作品。実にサイバーパンクだった。
全身をサイボーグ化する義体だったり脳に直結するジャックでハッキングを仕掛けたり謎のホログラフィーがこれでもかと煩雑にあふれる街並みだったりとても良い。
むしろ今となっては懐かしい感じすらします。特にあのホロ。スタイリッシュにARと呼ばれるものにはならないあえてのホロ。コテコテのホロ。時代を感じてしまう…
大変良いんですが今見ると、ニンジャが出てきて殺す予感しかしないのも困りものでした(全然関係ない
「攻殻機動隊」をそのまま実写化ではない
さて、私は原作となる「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」については映画もコミックスも未見で多少は話を知っている、S.A.Cは見た、くらいの知識なのですが。
登場人物や事件の概要などは踏襲しつつも、だいぶ大胆に変わってるのかなと感じました。
といいますか少佐が「ミラ・キリアン」と名乗ってる時点で「おっ???」ってなりますよね?
S.A.Cなど見てるとクールビューティーというイメージの強い少佐ですが、クーリッシュなところはそのままに、事件に隠された過去へと向き合ったりするところでの弱さが見えたりとむしろ人間味のあるところもあり。バトーとクゼの間でふらふらしてるようにも見えなくもない
攻殻機動隊シリーズの「公安9課が出てきてサイバー事件に立ち向かう」という流れに加えて、(本作品上の、になりますが)少佐の過去、自分とは何かに向き合っていく部分もあり、やはり毛色が違うなあと思います。
でも吹き替え版での主要メンバーは声がアニメオリジナルのキャストなので、少佐やバト-はそのまま認識してしまう。声は偉大だわ…
(余談ですが、スカーレット・ヨハンソンが少佐役にキャスティングされたときに物議を醸していた件については、ストーリー上の仕掛けもあり個人的には納得しました。まあ、「GHOST IN THE SHELLとは言ったが攻殻機動隊とは言ってない」みたいなところは)
良いサイバーアクション世界観
そしてハリウッドSFといえばアクション! といわんばかりのアクション。
ビル屋上からダイブしつつ光学迷彩を作動させて突入する少佐、バンバン撃ちまくる黒服、謎のキモい動きをするゲイシャロボ。
ゲイシャロボは口からケーブル吐いたりもしてて大変良い動きをしてました。
それからスローモーション大好きすぎ。なんかちょくちょくスローモーション入る。マトリックスか。
ビジュアル面だと、バト-の目になっている義眼レンズ、実写で見るとすごい違和感ありました。で、見てるとそのうち慣れてくる。
あと荒巻課長はどうみても893でしたね。仕方ないね。
光学迷彩のふわっと見えてそうで消えてそうな感じとか、コテコテのホロが彩るサイバーシティ感とか・・そういった世界の構築は流石でした。
原作そのままの実写化ではありませんでしたが、作品としてはもちろん完成されています。攻殻機動隊は息の長いシリーズですが、他の作品を知らないほうがいろいろ気にならなくて楽しめるかもしれません。
(むしろ知ってる方が困惑する可能性すらある。押井監督がなんともいえない感想述べてた気持ちもわかる。アニメ映画のほうに絡めて話そうとするとなんともいえなくなる)
他のシリーズを知らないから…と思っている方は全然心配せずに観に行くとよいです。ゲイシャロボにハックされて白目むいてるおっさんを観に行くだけでもどうですか。
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