買おう! 電子書籍!
思うところはまるで変わっていない2017
人理焼却されることもなく無事に2017年にたどり着けました皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は年明け早々たけぞうちゃんを引き、今はクロに種火を吸われる毎日です。弓が足りない。
さて、このところいろいろと電書、出版に絡む話が散見されていて、うーんと思っていたところにその集大成のような記事をみつけたので思うところを少しまとめてみたいと思います。
いつまで紙の本に付き合わなくちゃいけないんですか? -電子書籍に完全に切り替えたユーザーの怒りと愚痴をひとまずぶちまけます- .30CAL CLUBレビュー
この記事に対する感想としてはちょうわかる。でもたぶん今のままでは無理。あと(スマホで見たら)楽天カードマン超うざい。上に追従するスクロール広告は悪い文明。
電子書籍の市場規模は1,584億円、対して紙本は1兆5,220億円!
単純な話、電子書籍はいまだ戦力として見られていないのではないかと思っています。
こちらの記事に寄りますと2015年の電子書籍の市場規模は1,584億円、2020年には書籍3,000億の雑誌480億で3,480億円に成長すると予測されています。なかなかの規模ですね。
2015年度の国内電子書籍市場は1584億円規模、前年度から25.1%増加、8割がコミック -INTERNET Watch
一方で、出版全体のデータを調べてみますと、2015年は書籍7,419億雑誌7,801億で15,220億=1兆5,220億円ですよ。
出版不況は終わった? 最新データを見てわかること - CNET Japan
文字通り桁が違う。もちろん分野によっての偏りはあるでしょうが…この状態が続く限りは、紙の本買ってくれって話が中心になりますわね…
僕個人としても、紙と電書は同時に出て欲しいですし、電子書籍で購入したという実績は続刊判定の参考にしてほしい。
だがこの資本主義社会のなかでそれが成るには、せめて勢力的に半分は取らないといけないのではないか。
むしろ、紙との差がこれだけ開いているのに紙と電子を同時発売してくれる、ストアで市場を作っていってくれている現状は、かなりがんばってくれているのではないかとすら思います。感謝しかない。
(2017/01/16追記)
電子書籍が打ち切り判断に入らないのは、そもそも電書は発展途上で、今の時点では入れても特に変わらないから。
— 地球丸ごと異世界転生が発売したkt60 (@kt60_60) 2017年1月15日
って言ったんですが、ラノベだとこれぐらいです。
「紙は初動で一万を越えました。それと電書が異常値です」
「異常値?」
「900あればヒットのところが、なんと1700!!」
ラノベを書かれている作家さんのツイート。やはり割合的にそんな感じなんでしょうか。GA文庫もほぼ同時配信でがんばってくれているレーベルですね。
出版界の売り上げっていま雑誌6000億、書籍(文芸とか実用書とか)7000億、コミック2000億くらいのイメージ。そのうちの書籍と雑誌が電子では全然買ってもらえない(´・ω・`)文芸で唯一売れるラノベはほぼカドカワしか持ってない(´・ω・`)そりゃ電子化進まないですよね…。 https://t.co/4RNGdqUlOP
— 竹村響@竹書房 (@pinkkacho) 2017年1月16日
また本職の方からの興味深いデータが。コミック全盛だと思ったけど全体からすると全然なんですね…
だからみんな買えば電子化は進むんじゃないかなあ。電子書籍が買われるとマイナスっていうのは「紙」に対してですから、電子にはもちろんプラスですよ。ただ紙が見込み生産しているぶんの印税がどんどん失われて(後払いになって)いきますから、そのへんの手当て、制度改革が必要だろうなと思います。
— 竹村響@竹書房 (@pinkkacho) 2017年1月16日
おかげさまで竹書房は皆さんに買ってもらえているのでコミックはもちろん文芸系も電子化率ほぼ100%です。発売日も原則紙と電子書籍いっしょの日(コミックは100%同時です)。うちは紙で買っても電子で買ってもどっちでもありがたいです。よろしくお願い致しますm(_ _)m
— 竹村響@竹書房 (@pinkkacho) 2017年1月16日
やはり買うしかない…それでしか電子書籍派は救われない…
電子書籍を買ってうれしい3つのこと
さてそんな殺伐とした電子書籍市場のなかで、とうとう蔵書が2500冊をオーバーしてしまっている私が電子書籍でよかったポイントを紹介していきたいと思います。
もちろん紙のほうが扱いやすいところもありますがそこはそれ。電書はいいぞ、ということでひとつ。
無限に買える。
こんなに育っちゃった…
つまりそういうことです。さながら無限書庫。あとは、お金だけだ!
そりゃ置くところがあれば紙の本でも全然いいんですが………ねえ?
これは普段でもそうですけど引っ越しをしたときにおもいっきり痛感しましたね。ええ。
箱詰めするのは古い本がほとんどで、ああ前から電子書籍があれば…となりました。
(じゃあ自炊(自分で裁断してスキャンすることの意)すりゃいいじゃんって話になりますけど、本を切るのはどうしても抵抗があって…)
しかしデジタルデータならばそれを気にしなくてもよい。つまり無限に買えるってことです。
すぐに取り出せる、どこでも取り出せる
電子書籍はデータ管理されているので、タイトルや著者名から本がすぐ取り出せます。
これはブログで感想を書いていて、前の巻をちょっと見たいみたいなんてときに非常に便利。
BOOK☆WALKERやKinoppyはPCでも閲覧できるので、シーンを探したり引用したりというのはだいぶ便利ですね。
本でもちゃんと整頓されていればなんのことはないかもしれませんが。ちゃんと整頓されていれば。あと沈んでなければ。
しかしインターネット時代は大検索時代。兎に角ため込んで検索してピックアップという時代にマッチしたソリューションとなっています。
「あの話どうだったっけ」「あの本ちょっと読みたい」というニーズに応える応答力。データならではですね。
それに、ネット回線と端末があればどこでも取り出せるというのもまた魅力ですね。
「今日はこの本を読もう」と鞄に入れて出かけるのも素敵ですが、ちょっとした空き時間に思いついたまま本を開くことができるのもまた素晴らしい。
端末持ち歩くのだるいって方もご安心ください、端末とはスマホのことです。ネット回線もついてます。パーフェクトです。
汚れない、色あせない
電子データなのでどれだけ読み返しても汚れません。色あせもしません。
これ、地味にメリットじゃないですか?
ちょっとおやつをつまみながら…みたいなことをしてて、うっかりやってしまったみたいな悲劇が存在しません。
品切れが存在しない
商売的には一番大きなポイントではないかと思うのはここです。品切れ、入荷待ちが存在しない。
ちょっと気になった本、マイナーだけど話題になった本、ずいぶん前に出てしまった本、めちゃくちゃ長編で最初のほうが置いてないシリーズなどのニーズをばっちりカバー。
話題になった本を探しにいってみたけど無かった…なんてことも起こらなくなります。まれにあるんですよ、話題に火が付いて店頭からなくなっちゃってるの。僕の経験上では例えば「魔法使いの嫁」がそうでした。
あと最近だと「姉なるもの」もその類かも。
それに連なる悲劇、面白そうだなと思ったものが2巻め、3巻めだったりする場合に1巻がおいてないという悲劇を回避することができます。
あと僕なんかは作家買いをするタイプなので、この作者さん過去にどういう本を→売ってねぇぇぇぇぇ! という事態も存在しません。
市場在庫問題や、仕入れの読み違えなどの機会損失もこれで解決、読者としても欲しいものが欲しいときに読めるという最高の利益を得ることが出来ます。
これに関してはまた、年末あたりに「この売り上げでは年明けに打ち切られるかも…ネットの評判はいいのに…」と著者の方がつぶやかれていたところに、「本屋に売ってません…」という哀しみを見たところでもあり、ほんとなんとか解決してほしいポイントでもありますよね。
ネットの評判がいい本であればあるほど、その場(ネット)で即座に読めるというのはプラスに働くはず。本は、読みたいと思ったときに読むのが一番おいしいからです。
実はお財布にやさしい
電子書籍の値段は、新刊であれば紙の本とそこまで違いはありません。せいぜい1割2割安いかなってくらいです。
でもですね。既刊、古い本であればあるほどセールやポイント還元の対象となっていて、結果として大変お財布にお優しい感じになるわけです。
僕が愛用しているBOOK☆WALKERは頻繁に旧作30%~40%ポイント還元セールをやっていますし、カドカワ系のマンガやラノベは、そもそもお値段がセール価格になることもしばしば。
アニメ化されたりよく目立つようになってきたシリーズは、当然いままでの既刊がそこそこあるわけですが、そういった少しあとからまとめて読みはじめたいというニーズをがっつり拾ってくれます。
「品切れがない」という利点とのコンボで買いのがすこともない。完璧です。
この「値引き」については、再販制度に縛られている紙の本では出来ない芸当なので、電書独特のメリットと言えるでしょう。
(2017/01/16追記)
電子書籍の蔵書が2500冊を超えたようなので電子書籍のいいところを紹介していきたい2017 - 怒濤の詰ん読解消日記b.hatena.ne.jp「実はお財布にやさしい」…これだけは嘘だ(笑)。絶対嘘だ。同じくらい買ってる俺にはよくわかる。(2500冊って100万円だからね)
2017/01/16 13:01
総額の話はやめよう?
一例として、1月16日現在、BOOK☆WALKERでは「KADOKAWAラノベコミカライズフェア2017」を開催していたりします。
ラノベのコミカライズ特集で、「この素晴らしい世界に祝福を!」1巻が税込み309円 (紙本は670円)、「Re:ゼロから始める異世界生活」が283円(紙本は566円)などなど大幅セールされております。大変お財布に優しいでしょ?
少し前までコインバックもやっていたのでますますお得だったんですがそういうのもたまにあります。
その最終結果として、まあ、その、2500冊がどうかと問われたら…ねぇ?
でもそういうふうにまとめ買いしたりしてるので、3桁は行ってないと思いますよ…きっと…(震え声
ちなみに最近のおすすめはノゲラスピンオフ。超かわいい。ケモ。マスト。
KADOKAWAの割引はKindleなどでも同時にやることが多いので、お気に入りのストアで是非。
引用などが綺麗でラク
これは主に、紹介、感想ブログなんかのメリットでしょうか…テキストデータだったり画像だったりするので、引用などが大変ラクで綺麗にできます。
現物をスマホで写メったりスキャンしたりしても、どうしてもつらい感じになる。
私が使っている電子書籍ストア2017
そういうわけで今年もがっつり電書を買っていくだろうという予感をしており、また電子書籍ユーザーももっともっと増えると嬉しいです。
そこに需要が集まることでもっと便利になる。きっと。
なので参考までに、現在私がよく使うストアを簡単に紹介しておきます。(といっても、昨年書いていたものと変わり映えはしませんが。
電子書籍のストアアプリや販売環境は年々改善されていっていますので、以前に見て微妙だったという方も、紙本がメインという方も、興味を引かれたら是非覗いてみてはいかがでしょうか。
BOOK☆WALKER
マンガ、ラノベ中心の生活におけるメイン。9割くらいはここです。
KADOKAWA系ラノベの入荷の速さやポイント還元が魅力。アプリの使い勝手も悪くない。
なんかいつのまにかちょっとえろーんなマンガとかインディーズとかも扱い始めていたりBLという項目が出来てたり創作同人と積極的に連携していたりと何かと気になる動きがあるところでもあります。
(まあ、ここだけKADOKAWA系ラノベが先行配信されてるのは他のストアからみてどうなんだ、って話もあり、そこはこの先改められるかもわかりませんね。でも今となってはそうなんですが、むかしむかし他の電書ストアが旧作ばかりで電書なんてそんなものか…っていう期待値だった時代にファンタジア文庫を同時販売開始してくれたのは英断だったと思ってるしそのときからのファンなのであまり悪くは思ってません。個人的にはあれが初めて見た、「紙と電子の同時販売」でした)
紀伊國屋書店WebStore Kinoppy
こちらは紀伊國屋書店の運営しているストアになります。BOOK☆WALKERにはない、小学館系のコミックスなどをよく買います。
ストアによって取り扱っている出版社が違ったりするので、そのへんは幾つか程度は使い分けていたりしますね。どのみち読む端末は一つだし。
また特徴として、Dropbox連携というものがあって、これをすることでPDFファイルを購入した書籍と同じように扱うことが出来ます。
つまり自炊したデータや購入した同人誌(同人誌の電書版はPDFが多い)も読めるって寸法ですよ!
そんな有様なので、棚はあまりお見せできません。
DMM.com
意外でしょうか? そうでもない? 全年齢だから大丈夫だよ!
かなり手広いDMM。電子書籍についても、一般のコミックスなど多く扱っています。
またストアアプリも地道に改良されていて、この前の更新からついにページ移動にサムネイルがついていた。
なんという配慮…
これで移動したいシーンまでバッチリです!
また同人とか全年齢じゃないほうとかももちろん扱っていて、それらも一緒にアプリのほうで管理できるので大変助かりますね。
僕的に、使用率でいったらBOOK☆WALKERと1、2を争うのではないかと思います。何だ使用率て。
Amazon Kindle
一番有名かもしれない電子書籍ストア。代名詞みたいになってますね。ファミコンみたいな感じの。
たまに、KDPや単行本などを読んだりします。KDPという個人出版がいっぱい出ていて、ここにしかないものはここにしかない。
また読み放題サービスKindle Unlimitedが話題になったりもしました。しましたが…
まあしかし、個人的にKindleになかったら電書出版されてないと判断するくらいの知名度だと思いますので、そういう意味で参考にすること多いです。
そういうわけで、今年もいい年でありますように。
電書販売増えてー