数え役満のようなタイトルどおり、英雄と精霊王の娘エレンが大活躍の第7巻。娘の私(エレン)が精霊の力と前世知識で周りを巻き込みながら事件を解決したりコミュニケーションとったりしていきますけど、周りから見たら「賢い大人びた子ども」って感じでほっこりするギャップもまたかわいいです。といいますか作画が暴力的にかわいい。
さて7巻では薬を求めて来た人たちの解決に向けて最後のひと押し。王家との交渉や精霊の力を借りた領地発展などを取り入れてだいたい丸く収まるようにコミュニケーションをとっていきます。治療を求めて領地に集まる人たちを救おうと考えたり、農作物にうまく作用させるような精霊たちの力の借り方とかは、前世知識の影響もありますが、父が元人間(半精霊)で自分も元人間(前世)って面が大きいのかもって思いますね。文字通り「人間の気持ちがわかる」みたいな。
また王家との確執はエレンの代で解消されるといいんだろうなとも…「永遠を生きる精霊にとっては昨日のこと」って時間のギャップも、王家が呪われることになった事件の後に生まれたエレンにはそもそもそれがないわけで。あと王子がいい子。あの親からどうしてってくらい。(ただ陛下のほうも腹黒いだけで善人だとは思うから、もしかしたらひねくれる前みたいなのかもしれない)
構図としては、親の都合や政治的な確執で仲良くできない子どもたちのように感じます。だからこれ早く解決できると良いなとは。って思ってたら次回学院編。。学院。最近「なぜ必要ないのに学園に通うことになってしまうのか」みたいなまとめ見てた私にタイムリー。一応「いらないけど行く理由がある」みたいな立て付けはありましたね。王家の者も通っている学院らしいから、がディエル殿下との交流も増えたりするのかな。(勉学以外にそういうところが舞台としての学園に求められてるのかもしれないですね)
先に学院へ旅立っているラフィリア嬢 がメインに絡んできたりするのかな…あの子ちょっと不憫なんですよ。平民から貴族になるシンデレラストーリーの主役みたいな立ち位置にいますけれど、従姉妹のエレンがずば抜けて特異だから比較されてしまうし、偶然ガディエル殿下と仲良くなったけど、殿下もエレンに夢中ぽくてラフィリア嬢はお友達って感じな気もするし…そもそも父サウヴェルに望まれてやってきたはずなのに父は多忙、母は酒浸りで性格がねじれてしまっていて、せっかくサウヴェルの望まれない結婚を解消したのに市井にいた頃のほうが幸せだったんじゃないかって気すらしてきてしまう…どうしてこうなってるんだよ。ラフィリアが攫われたとき親父ガチギレして頭目ブッ倒してたから愛されてないとかではないんだけどな…多分…
もし登場するならよい具合にスポット当たるといいなと思います。こういうポジションだとだいたい変な事件の原因になってしまわないかと心配もしてます。