悪役令嬢転生！ なんだけど弱気…いや普通…？ おとなしめだけおd自分の好きなことにはアクティブなつまりオタクピア・ロックウェル10歳。事件に巻き込まれて乙女ゲームの悪役令嬢に転生してきたことを覚醒した彼女は、運命を変えるためにルーファスとの婚約解消をストレートに打ち出した結果むしろルーファスがガチ恋してしまって絶対婚約破棄しない賭けに乗る羽目に…いや…弱気…？
読者の立場からだと転生とか乙女ゲーとかがわかるからまだ行動が理解できるんですが、ルーファス視点からだとたしかに何言ってるかわからないでしょうね…婚約者に落ち度もないのに冤罪ふっかけて国から追い出される天啓を受けたので婚約解消してくださいって何言ってるかわかんないですよね。客観的に見て。それはそうなんだよなあ…
ただ「恋したルーファスに裏切られたくない」って気持ちが根っこにあることも同時に伝わって、タイトル通りの「賭け」が始まってしまうわけです。しかし10歳の、乙女ゲーヒロインが出てこない時代のことなのでそこから二人はほのぼのと見守られて育っていくので安心です。たまにピアが知識チートでやらかしたりしますけど。それはご愛嬌。わたわたころころ表情変えるピアもそれを愛でるルーファスもなんだろうねこの幸せ空間。純粋がすぎるよねピアは。もう純真MAXなんじゃないかなこの子。
転生したら前世の知識をもってくるのはお約束ですが、考古学の類はこの作品が初めてですね…化石掘りのフィールドワークを始めてしまったりもするんだけど、はたから見るとピクニックのような感じでやっぱりほのぼのします。こういうところがこの漫画いいですね。ただその化石とか、俯瞰した地図とかがこの時代には貴重な知識だったりもして無自覚チートの道を歩んではいますが…
あと、まだゲームヒロインは出てきていませんが、他の攻略対象と婚約者の悪役令嬢(？)は幾人か登場してきます。でも今の時点では婚約者同士仲良い様子しかなくって、ここから破局を迎えるのが信じられないような、そういう展開になってほしくないと思えます…ただすでに冒頭で婚約破棄を告げるシーンがあって、最終的にどうなるかは決まっているのかなと思うとそこが悲しい。
「ゲームヒロイン」が現れる前の時間から描かれる1巻でしたので、「ゲームの悪役令嬢」側への思い入れが育ってしまいますね。このまま何事もなく知識チートして領地改革無双始まってくれてもいいんだよって気持ちにもなるんですが…そうはならないんでしょう。ピアとルーファスは「ゲームヒロイン」に打ち勝ってくれるのか。待て次巻。
