ファンタジー世界には2つの種類がある。卵が生で食える世界と食えない世界だ。そうこのシリーズはもちろん食える! (それ以前に生卵の話題はそうそう見かけません) 生卵といえばアレですけど、このファンタジー世界は米も醤油も完備してるから完璧だね!
いや卵が生でいけるかどうかよりですね、俺はファンタジー世界で昆布だしから抽出したうま味調味料は初めて見ましたよ流石に。ここでうま味調味料。マジか。料理のお兄さんが言ってたやつじゃん! どの回かは忘れたけど。あと彼のレシピにあったのではなく、この料理に使う人も多いってちらりと話題に出しててへーって思った覚えがあって。この人躊躇なくうま味調味料を使うんだよね。俺、料理人のレシピはなるべくうま味調味料使わないもんだと勝手に思ってたんだけどむしろ進んで使ってくスタイルに感銘をうけてうちの台所にもパンダちゃんがあります。そして作中でも邪道扱いされてて追放者食堂にピッタリだよ。
うま味調味料の話で終わりそうになりましたが冒険者パーティを追放された料理人デニスが開いた食堂を舞台に、いろんな事情であぶれたものたちが集まってくる追放者食堂第5巻。とうとう王女様がきちゃったんじゃが‥王女様別にあぶれてないよね…? (4巻からの新章は、実は原作から違ったルートになっているようです)
王女様に連れられてイザベラ大臣に料理を披露してみたり妹弟子が押しかけてきたりバチェルがまーたブラック職場につかまってたりしたのを知って大忙しの巻です。ブラック職場に縁のあるものは逃れられないのか…これは4巻のほうが詳しいシーンがあったんですが、職場がってより人なんですよね。そういうのにつかまりやすい性質みたいなのがやっぱりあるのかしら。あるんだろうなぁ…当人は全然悪くないんだけど…
妹弟子ヘズモッチもなかなか真面目で難物な一流料理人で、この章は彼女が何かをみつけて変わっていく物語になりそうかなって思います。それに懐いてるアトリエが可愛すぎてもうだめ。思考が飛んでる。ほだされていくヘズモッちが見えるわ。でも父親のトラウマは深刻そうでもあり、バチェルのブラック職場訪問がどう絡んでくるのかも心配ですね。