(C)ヤマザキコレ/マッグガーデン
うむ…今を穏やかに生きているチセと過去との対比がつらいところもあったけど綺麗な映像で雰囲気も出ていてよかった…
コミックス6、7、8巻の特装版についてくるOAD(オリジナル・アニメーション・ディスク)の期間限定劇場公開。しかし大画面で見たかったというだけで行ってしまいましたね。
現代の魔法使いたち
普通の人には見えないけど、世に満ちている「お隣さん」。妖精とも言われる。
それらの力を借りて、手順を踏んで事を成す魔法使いたち。
アンジェリカがエリアスにお届け物をするための最初のシーンから、それらの雰囲気がすごく出ていて良いですね。
呪文もそうだがあの模型が烏になるところとかを省略せずにちゃんと書いてあるの丁寧な意気込みを感じる。
原作の魅力として、その書き込まれた世界観というのがあるので、だいぶそこを意識して雰囲気出していると思いました。
他にも灯が灯るシーンとか書斎に妖精さんたちがわさわさいるようなところとか。あのわさわさ感。
チセの過去と今をつなぐ物語になるのか
この主人公の羽鳥チセは、そんな「お隣さん」たちから「夜の愛し仔」と呼ばれ慕われる特異体質。
そんな彼女が師であるエリアス、家についている妖精のシルキー、とある事件から一緒に居ることになった犬のルツらと過ごしている日常の風景も素敵なのですが、アンジェリカから送られてきた一冊の本からチセの過去語りが始まり、エリアスたちに出会う前ーーまだ日本に居た頃の話、になります。
日本でのチセはあまり幸せではなかったんだろう、というのは想像出来てはいましたがこの丁寧さで描かれるとマジつらい…
自分にだけ「お隣さん」が見えているがゆえに挙動不審になってしまい疎まれている子、というのをこれでもかとじわじわと…悲しみがある…
朝食のシーンなどは「今」との対比なのでしょうね。チセはエリアスの、というより魔法側の世界に来たことによって救われているのが分かる。
(日本で周りにいた人間が悪い、というよりも、同じ認識を共有できないと不幸である、という話であるところがまたつらい)
そして「森の図書館」で出会う謎の青年、三浦。彼が日本でのチセの救いになるのかどうなのか、というところは今後の気になるところです。
エリアスのイケメン度が上がった
キャラクター描写的にはチセのちょっとおどっとしたクーデレってるところとかシルキーお母さんのかわいらしさとかルツはやっぱ犬だなアイツみたいなところとかが動いているの楽しかったのですけどエリアスのイケメンっぷりが群を抜いていた。
ガイコツなのに…ガイコツなのに…!
見ているこっちが赤面しそうになるイケメンっぷり…※とは…
思えばこのガイコツ、原作でも初手から「僕は君を僕のお嫁さんにするつもりでいるんだ」とか真顔(?)で当然のように言っちゃったりするイケメンかつジェントルメンっぷりだったりしたんだけど…実際動いて声がついているのを見ると…この距離感…ガイコツなのに…!
アレです、「着ぐるみをイケメンと交代したら同じ着ぐるみのはずなのになぜか女子が群がってきた」みたいな話があったの思い出されます。イケメンはすべてがイケメンだった。
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映画情報
原作など
そしてこの作品のODAが付属する特装版。前、中、後編の3部作です。
6巻はもう品切れっぽいから、当日本屋さんで…かなあ。
あとなぜかアニメ後にメイキングが流れてた。体感的に本編と同じくらい尺があったのではないか…いやメイキング自体はいいんですがなぜ劇場で…