怒濤の詰ん読解消日記

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つんどくダイアリー

旧「怒濤の詰ん読解消日記」。積まれてしまったマンガ、ラノベなどを読んで感想を書いています。結果として面白い本の紹介だったりまとめだったりになってる。/端末の表示によると、あと771冊

ついに始まる竜王位防衛戦! 神と呼ばれる男との対局はどこへ辿り着くのか「りゅうおうのおしごと!」5巻!【ライトノベル感想】

りゅうおうのおしごと! 5 (GA文庫)

 神童が育てば神と成る。ではそれと相対するものは一体何と成るのか。

 ついに始まった竜王位防衛戦。今巻も…いやもしかしたら、今までで一番熱く力の籠もった激戦だったかもしれません。

※ここから先にはネタバレが…ネタバレというほどではないかもしれませんが、まっさらな気持ちで読んで欲しい一冊です。

 未読の方はどうか、先に本作をお読みください。間違いないから。

 限定版、もうプレミアになりつつ…書店のほうにはまだあるといいなあ…

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南の島から始まる防衛戦!

 しかし開幕は南の島ハワイあいちゃんおたんじょうびおめでとう!

 とうとうフタケタか…育ってしまうのだね……

 それはそれとしてアロハで挨拶(アロハシャツはハワイでは正装です)したり水着パーカーの姉弟子と夜の繁華街デートしたりとうきうきの八一竜王もげろ変に気負っていないのはいいけれど、大丈夫かなこれっていう不安な気持ちにすらなります。あと姉弟子もだんだん素直かわいくなってるなほんともげろ。

 対戦相手となる名人は、形式上は挑戦者ではあるがむしろ格上の相手。そのうえ竜王位となれば永世七冠(連続5期もしくは通算7期以上保持で獲得される称号、名人は通算6期まで来ているということか)、タイトル獲得通算100期(1つのタイトル戦を1期として、今回タイトルを獲れば100回目ということ)の記録が樹立されるという大一番なわけで。

 厳しい戦いになることは八一も含めて皆、承知はしているはずだけど…それでもやはり、名人は強いと言わざるを得ない。もうシンプルな言葉しか出ない。強い。

神に挑む代償

 中盤は正直見ていられなかった。

 将棋はメンタルの勝負でもある、と思い知ることがいやほど出てきて、このまま終わるわけないよな…ないよね…? と思いつつも目が離せない。

 桂香さんのお姉さん力やあいちゃんのけなげさも心を打つけど、天衣の影から想うところというか、地味な気配りがほんと良い。惚れてまうでしょ。

 あいちゃんやJS研のメンバーは完全に師匠大好きオーラだしまくってたりするんですが、天衣はちゃんと「師として」慕っている感じがあるのですよね。ほんと良い

 そして姉弟子。空銀子。クール・ビューティを地で行くような風だけど、彼女、実際は八一より2歳も歳下なんよね。その弱さがほろりと顔を覗かせて…良い…

 
 
 
 でも八一には届かない。「神」とも呼ばれる相手との実力差を直接叩きつけられて、本当に何も届かない。

「報われない努力はない。それを証明するために戦いました」

 このひと言、この一戦で明らかに流れが変わったといえる。個人的には今巻最高のひと言です。

 ここに着くまでの流れも熱かった。本当に光が見える思いだった。

 ここから、終盤まではもうさらに目が離せず、一気に読み込むしかない勢いですよ。

 名人との決着はどうなるのかーーというのは流石に控えますが、将棋って負けることもまた普通だし、さらに本作は主人公がそのときのコンデションで平気で負けるようなリアリティの上に成り立っているところもあるしで、最強主人公系ラノベとはいえ本当にどうなるかわからない。

 現界まで火花を散らす八一と名人、その展開もまた名勝負中の名勝負でした。八一は実際すごいんだよ。そしてそのすごさを自分で自覚する以上に、前しか向いていないから自覚できないところがすごい。

 さらに相変わらずあいちゃんの読み切りがまたすごく震える。才能もさることながら、もうあれかな…?

 
 
 そして限定版小冊子は銀子ちゃん大勝利ぃ!

 末永く幸せに暮らしてほしい。あと八一はやっぱりもげろ。

 (盤外戦的に言ったら本編のあいちゃんのほうが恐ろしいものでしたが。なんだあれ。もう外堀完璧に埋まってんじゃん。詰みってやつじゃん。合掌。)  
 
 


 それはそれとして本編とは関係ないのですが、「名人」のモデルになってると思われる羽生善治氏、リアルで永世六冠、永世竜王は6期でリーチ、タイトル通算97期(※2017年2月現在)なんですね。マンガか…

 昔、全タイトル制覇したみたいなことをニュースで見た気がしたけど…ほんとすご…

 
 あと小ネタとして、将棋ソフトで研究してる描写とか入っていたのも個人的には面白かった。作中では結局役に立たないという結論ではあったけど。(限定した条件どおりの展開になるなら参考にできるかもしれないが、実戦でそうなることはまずないから実際は役に立たない。テレフォンパンチは対応できるようになるけどそれじゃ意味が無いって感じでしょうか)

 しかしAIによる将棋ソフトは今ホットな話題ですから、そのうち題材として登場すると面白いかもしれないですね。

 (2017/02/20追記)

 「今は羽生善治名人じゃなく佐藤天彦名人」と言及でご指摘いただきまして、「名人」というのは名人戦の現在の勝者に対する称号のようなので羽生善治氏の呼称を訂正しました。ありがとうございます!

 しかし永世名人の資格は得ているようで…やはりすごい…

 (「永世」とは同一タイトルを一定の期数獲得、あるいは同一棋戦で一定回数優勝した者に与えられる称号のことです。名人戦は5期以上保持が条件のよう。羽生氏は引退後に十九世名人を襲位予定)

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