「本能寺の変」で死んだ織田信長が、その死の運命を回避するため時間遡行を繰り返す歴史改変ファンタジー第5巻。大きく歴史が変わって本能寺の変は免れ、侍女から武人になっていたお遥と駆け抜けた世界線のクライマックス。お遥…ループものだと基本的にバッドエンドで終わるからいけねぇや…一途に忠義を尽くすお遥に心意気を示す信長の姿、バッドエンドだとしても熱いですよね。ここまでで「大義であった」と信長が心からねぎらったものは一体どれくらいいたんだろうな…この世界線のお遥とはもう二度と会うことがないと理解しているからかもしれないし。
またこのループシステムが、世界としては「信長死亡後もそのまま続いている」系だとも明かされていますね。信長の主観からは「リセット」だから当人は気づいていないし、やることはあまり変わらないけど。ただ時間遡行もので、作品内でのパラレルワールドの扱いが明言されるのは珍しいかもしれないですね。これもなにかの伏線になっていくのかな。
ただそういうことだと 最初の頃のやらかしループとか久しぶりに盛大に燃やした本能寺とか、なかったことにはなってないってことだよな。草。
次のループは天正三年、明智光秀を送り出すところから。まだ童のお遥がいるのちょっとジンと来るね。同時に、あのループでの「お遥」はいないんだなあって気持ちも。前のループから得た反省点を真摯に(あの信長が)生かしてことを運び、またとうとう第三の天下人、家康も出てきて正史から大きくずれていく世界線になっていく予感です。最後やっぱり燃えてるのは草なんじゃが