表紙からして華やかな8巻! 山城桜花タイトルを賭けて供御飯万智と月夜見坂燎の真剣勝負です!
今巻は感想戦のこの二人が主役!
激突するライバル兼親友!
巻末の「感想戦」で八一をいじることに定評のあるこの二人。それが今巻では女流タイトル「山城桜花」を決めるための三番勝負で戦うことに。
供御飯さんが現タイトルホルダーなので、月夜見坂さんが挑戦する格好ですね。双方共に伯仲した実力の名勝負でした。
九頭竜八一、神鍋歩夢と一緒に4人揃って小学生のころからのつきあいで、いわば幼なじみの間柄でもあり、互いの手の内を知っている/知られている状況でもあり。それでも勝負の舞台に上ったなら、やらねばならぬ…
前巻ラストがかなりシリアスな引きだったこともあり、将棋以外の面でもどうなるのかドキドキしながら読んでたところもありました。
今までの短編をまとめた短編集でもある
また今まで発表された短編が3本、収録された巻でもあります。
二巻付録のドラマCDから書き起こした短編、やきにく将棋、トップ棋士のおしごと!を収録。後2編はガンガンGAで公開されているものでもあります。
短編だけに明るい感じのお話になっていて、今巻の雰囲気を盛り上げることに一役買っているのかもしれません。まあ内容はいつもどおりひどいんですが。特に3話目。天衣ドルマスター(仮)はまずリリースすべきであった。いいからリリースすべきであった。しかし二人きりの夜の鴨川でこの話聞かされた供御飯さんはお察しします。クズ竜王爆発しろ。もうわざとやってるでしょ。しかし、あいちゃん、姉弟子に続いての参戦になるのか供御飯万智。なにげに現状一番リードしているんじゃないかって感じすらありますね。実際のところだと姉弟子は姉弟みたいなもの、あいたち小学生組は子ども扱いだから。桂香さんは桂香さんが八一のことを手の掛かる弟扱いしてるところあるし。
それはそれとして、この差し込み短編がまた意味を持ってくる構成でもあるのは熱いところです。二巻ドラマCDを持ってきたところが狙っているのかなと。
激突する名勝負!
京都名所での公開対局、女流棋士のタイトル戦。今までとはまた違う舞台の勝負で面白かったです。開けた場所での対局ってのは新鮮ですね。将棋は(集中するためにも)屋内でやることばかりだと思っていたので、野外ステージでタイトル戦は意外でした。(現実であるのかはわからないけど。山城桜花のモデルは倉敷藤花タイトルかなと思いますけど、流石に野外ではやってないみたいですし)
春の野外ステージならではのトラブルとその切り返し、そこからがまた熱い。持ちかけるほうも持ちかけるほうだが迷わず受ける方も受けるほうだと。今回八一は(将棋的には)蚊帳の外でしたが致し方なし。
ソフトやAI、そして棋士の内面的にシビアでシリアスな話が続いていたこのごろとは変わった雰囲気の巻だったかもと思います。アナログ寄りの雅な対決にライトな感じのラブとコメディで。全方位から着時tに詰められてる感すらある八一の明日はどっちだ。
それからあとがきもめでたい話ですね。おめでとうございます。成人してからの年の差婚はただの年の差婚だから大丈夫だとおもいます(多分)