<3面> 北方領土返還要求全国大会 安倍総理が決意表明 自衛隊ヘリ墜落を受け急きょ会議 関係合同会議 青少年健全育成基本法案の今国会成立を 青少年健全育成推進調査会 合同研修を党本部で開催 熊本・宮崎県連政治学校 仮想通貨のセキュリティ対策強化を 関係合同会議
青少年健全育成基本法案の今国会成立を 青少年健全育成推進調査会
青健法は滅びぬ…何度でも蘇るさ…
- 青少年健全育成基本法(青健法)とは
- 大幅改ざんされた「子どもを支援するための法案」
- 明確にターゲティングされるマンガ・アニメ・ゲーム
- 国会のセキュリティホールを突く華麗な速攻!
- 果たして世界は救われるのか
青少年健全育成基本法(青健法)とは
青少年健全育成基本法(青健法)とは、青少年の健全育成のための…と見せかけて実際規制で殴るような、「子ども・若者育成支援推進法」を大幅改ざんする法案です。
以前に提出されたときも当然ながら物議を醸し、最終的には却下されました。
元となる「子ども・若者育成支援推進法」は次の法律になります。
基本理念を読むと、なかなかほっこりする法律ですね。
それがこうじゃ。
(「「月松橋」活動報告」サイトより)
どうしてこうなった。
この時点でもうかなりアツいのですけれど、ここからさらにアツいポイントを紹介していきましょう。
大幅改ざんされた「子どもを支援するための法案」
元になった「子ども・若者育成支援推進法」はその名の通り子どもや若者の支援をするためのものでした。基本理念にあるように、支援して育てていこうって感じの法律ですね。
そしてそれを改ざんして生まれようとしているものは、「健全育成」の名のもとに義務を押しつけ締め付けるような代物です。どこのディストピアですか。
さらに悪いことに、これは「子ども・若者育成支援推進法」を大幅に変更することで生まれるものになります。言い換えると「子ども・若者育成支援推進法」は消えます。
子どもを支援する法律を生け贄に、一部の大人の思い通りの規制がやりやすくする法律が誕生する。どこのディストピアですか。
また経緯的なところでは、「子ども・若者育成支援推進法」も元を辿れば青少年健全育成基本法だったけれど、民主党ががんばって修正を入れてマイルドにしてくれたとのことです。それを戻そうとしているとも言えると。
山田太郎議員による青少年健全育成基本法(≒二次元規制につながる法律)の条文解説 : 二次元規制問題の備忘録 (2014年の記事です)
明確にターゲティングされるマンガ・アニメ・ゲーム
(「「月松橋」活動報告」サイトより)
法案の本文もさることながら、この法案のために提出された請願もまたアツいものです。
十代の少女四人を含む九人が犠牲になった神奈川県座間市における連続殺人事件は、青少年を取り巻く社会の病理があらわになった戦後史最悪の猟奇事件である。背景としてあったインターネット・スマートフォン等のネット社会がもたらす新しい有害情報・有害環境の出現に対し、厳しく対応が求められなければならない。また、地域社会においては、露骨な性描写や残虐シーンを売り物にする雑誌、ビデオ、コミック誌等を始めとする性産業の氾濫、テレビの有害番組の問題等も言うに及ばない。
ええまあ、何を敵視しているかわかりやすすぎますね。これが2018年3月時点での、表現規制に賛成なさる方々の認識です。
紹介議員は自民党の江島 潔参議院議員とのこと。
青少年健全育成基本法の制定に関する請願:付託された同趣旨の請願一覧:参議院
この物々しい請願だけを読んでいると、有害な環境いかんなあって感想を抱かれる方もいると思います。そこで一歩思考を進めて欲しいところです。誰が「有害」を決めるのかと。
国会のセキュリティホールを突く華麗な速攻!
(「「月松橋」活動報告」サイトより)
僕これは「その手があるんか!」と素直に感心してしまったところなんですが、新法案は何日もかけて議論されるけれど、既存法案の改正案はだいたい1日で終わってしまう、さらに「委員長提案」を使えば(反対が一人もない場合に)審議すらスキップできるスピード決済コースみたいなのです。
つまり既存法案を潰して乗っ取る方がスピーディにコトが進むってわけ。すごいですよね…
これが新法案としての提出ではなく、「子ども・若者育成支援推進法」を潰して置き換える理由なのだろうとのことです。
また個人的な感想として、「子ども・若者育成支援推進法」の内容を見ていると支援や自立を促す、子どもたちの意思や権利を尊重しているところが感じ取れるのですが、逆にそのあたりはガキは黙って言うこと聞いてろとでも考えてる一部の大人はしかめ面してんだろうなって思うと規制派にとっては一石二鳥なのかもしれません。
何にせよ、改正案がスピード決済なのは軽微な修正を想定してのことだろうと思いますから、そこを思いっきり突いてくるのはガッツあるなって感じです。
しかし法案の良し悪し以前に、このやり方が本当に良いのか…委員長提案で反対が一人もいなければ通過とのことらしいですが、良識ある方が「内容はさておき、基本理念からこれだけ変更されているものは新法とするべきではないか」と反対してくださったりはしないものでしょうか。
果たして世界は救われるのか
この問題は昨日今日出た話ではなく以前からずっとある話で、却下されても手を変え品を変え、何度でも出てくる根の深い話です。
私もまあ、創作物が必ずしも良い影響ばかり与えるとは思いませんし(ここで言う「良い影響」とは私の主観的なものです)、自分の気に入らないテーマのマンガとかに眉をひそめることもあるし、甥っ子や姪っ子が18禁のエロ本とか持ってたら取り上げると思いますが、そういうのは個人の範囲の批評やしつけであって、その価値観を法を盾に社会に押しつけるのは何か違う、傲慢だとも思うのですね。
何より面白いものが生まれなくなることはつらい。近年はクールジャパン的なものもあって与党野党問わず創作に理解を示してくれているふうでもある感じがしていたところなので残念な気持ちもある。
青健法については山田太郎前参議院議員なども問題として追ってくださっていたり、次のサイト様がもっと詳しい内容で解説してくださっていたりします。ご興味いだかれましたら是非、ご自身でも情報を調べてみてください。
【2018/3/5段階】子どもを締め付け、表現も規制する!?「青少年健全育成基本法」問題点まとめ|「月松橋」活動報告
何かを考える、そのきっかけにでもなれれば幸いです。