©2016「君の名は。」制作委員会
気持ち的にはライトな青春コメディのつもりで見に行ってみたら後半思った以上にたたみ込まれてラストまで。いい話でした…
入れ替わっちゃってるのは夢なのか現実なのか
田舎に住んでいる女の子、宮水三葉と東京に住んでいる男の子、立花瀧が、夢の中(だと思ってる)で入れ替わってしまってーーというライトな感じの始まりからスタート。入れ替わってるときの記憶は、瀧も三葉もはっきりとしていなくて夢だと思っていて、でも周りの様子からどうやらそうではなさそう…? みたいな感じで時間が進んでいきます。
最初は「リアルな夢だよなあ」みたいな程度だったのが次第に現実に起こっていることに気がつき、やりとりを始めてヒートアップしたりむしろ中の人がスイッチしてるときのほうがモテ度高かったりといろいろコメっているところも面白かったです。やはり女子力が最強なのか…
でもそうやってやいのやいのやってるうちにあれっ? 俺/私? みたいになるの王道パターンといえばそうですね。だがそれがいい。
流星の夜に
キーとなっているのはあの星が降った夜、そこから全体の雰囲気が変わっていってラストへ繋げていくこの落差がまた良かった。
ひとつひとつ話が紐解かれていき、瀧がその場所に到達するまで、そしてその後の行動がどうなっていくのか。
また三葉が見ていた瀧、それがきっかけとなったこの現象、というパラドックス。こういうの弱いねん。
最後まで見てから思い返すと、いろいろ疑問というかツッコミどころというか気づかない??? みたいに思うところはあるのですが、見ている最中はそのあたりを感じさせることなくさらっと。細かい細かい。
そして
最後のほうはやはり印象的なシーンが多いですね…山頂のところとか、その後とか。
特に最後はちゃんと終わった、というかここから始まる、というかそこまで引っ張った甲斐があったなあと思いました。
結局のところは瀧と三葉の超遠距離恋愛のすべてだったような気もしますし運命の赤い糸というやつがアレか、紐だったのかみたいなところでもある。
舞台は現代日本ででも肝心なところでは不思議な奇跡を差し込んでくる、それによって物語が左右されていく…というのはやっぱり好きな展開でしてそのぶんプラス評価になっているのは間違いないです。そういった展開が好きな人、あとは男の子と女の子が互いに追いかけあって手を伸ばし合ってという青春ストーリーが好きな人、パラドクス的な不思議な話が好きな人は是非、映画館に足を運んでみるとよいのではないかと思います。
あと新海誠ファンはきっとマスト。 すれ違いつつも相手しか見ていないまっすぐさと美しい風景演出がガッツリ刺さること請け合いです。
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