「子どもの頃にひどいフラれかたをした相手を俺に惚れさせてからフッてやる」というスタートからこじらせてるイケメン政宗くんがまずは相手に惚れさせるために頑張るという何かもう本末転倒してないかそれっていうラブコメディ。
どうみてもイケメンです
チビデブのいじめられっ子だった真壁政宗くんは自分を手ひどくフッたお嬢様、安達垣愛姫をフり返してやるというリベンジをするために必死で修行してこのイケメン力を手に入れる。
(「政宗くんのリベンジ」より)
どうみてもイケメンである…
しかし彼が愛姫さまをフるにはまず自分に惚れさせなければならない。 この時点で何かもう破綻している気がするのだけれどもこのイケメン力ならあるいは…などと思っていたらば、そのお相手は
(「政宗くんのリベンジ」より)
ものっそい美人でツンで男嫌いで言い寄ってくる相手を片っ端から手ひどくフり続けており。ついたあだ名が「残虐姫」。
こちらもこじれておったか…
(「政宗くんのリベンジ」より)
政宗くんを取り巻く人間関係
それでも果敢にデレを引き出していく政宗くん。
(「政宗くんのリベンジ」より)
しかしやっぱりそんなにちょろっとはいかず、「豚足」と呼ばれていたチビデブの過去を知る存在→なぜか愛姫さま攻略の協力者となる小岩井吉乃、
(「政宗くんのリベンジ」より)
突然現れ政宗くんに言い寄る謎の美少女藤ノ宮寧子、
(「政宗くんのリベンジ」より)
さらにどことなく昔の政宗くんを思い出させる系の雅宗兼次
(「政宗くんのリベンジ」より)
+愛姫様親衛隊やら周りのみんなやらを巻き込んで巻き起こるコッテコテのラブコメディ。だがそれがいい…
表の言動だけだと完全に爆発コースなんですがこの裏のざんねん具合と合わせるとむしろ見ているこっちが転げ回りたくなるというか…がんばれ政宗くん…
すれ違ったり積み重なったりしていく恋愛模様
そんな政宗くんが愛姫さまを攻略していくのが主なストーリーなわけで当初だいぶちょろい可能性を感じてもいたのですがそれは神が許さない。
というか愛姫さまは間違いなくちょろいんですけどこれまたいいタイミングで邪魔が入るといいますか話そのものがこじれていくといいますか。神の見えざる手が健在。
それで「ああーああー」とか思いながら…でも横から入ってきたような格好になるけど寧子とかも幸せになってほしい(むしろ小十郎がんばれ)とか兼次はアレかなあ…アレっぽいよなあ…とかいろいろ思いながらなんだかんだでひとつづつ思い出を積み重ねている感じの政宗くんと愛姫さまがほほえましかったりもします。
このだいぶひねった感じの、でもだからこそ感じる勢いとまっすぐさが楽しいし、モテモテ主人公でありながら逆にハーレム展開を目指していない青春ラブコメなのが読んでいてドキドキはするけど爆発を祈りはしない気持ちになるのもしれないです。もしかして少女漫画かこれ…
そして過去の思い出に言及されはじめていって、政宗くんの思い出と愛姫さまの思い出の違い、これによってこの物語の根本にある(半ば忘れてたかもしれない)リベンジがどうなるんだろう…みたいなところで続いていく。
果たして真相はどうなのか…
(本記事を書いた時点では) Kindle unlimited対象なので登録している方は是非。
それはそれとして胸の高鳴り止まらないのはこの作画力に寄るところも大きい。
(「政宗くんのリベンジ」より)
あ”あ”~
この透明感のありつつしっかりした表現力…全編こんな感じで大変高まる…
(「政宗くんのリベンジ」より)
個人的には仕草や表情ももちろんだけど衣服の表現がすごく好みなのかなというところもあり、例えばこの普通に留めているんだけどそのボリュームによってすこし隙間が空いてしまっている隙間とかそういう細かい。細かいところが。神は細部に宿る。
表紙は軽くアートギャラリーですよ。あ”あ”~