少し前に厄介なほうで話題になってしまった、岐阜の農業高校を舞台にしたかなりお馬鹿な農業コメディ。
正月休みに田舎に帰っていたときにいっきに読み切ってしまいました。
現在11巻まで。でも会話劇が主で読みやすく1冊あたり2時間くらいで読めていた感じでした。
お話は宇宙一かわいい超人気アイドルの木下林檎が主人公畑耕作(もうこの時点でパロディの片鱗が見える)の通う田茂農林高校へ転校してきたところから始まり、そこから先はもはやパロディと農業ネタと農業の闇とベッキー(40→41)とひとにぎりのシリアス分で構成されている恐ろしい代物でした…
ベッキー…教師として雇用し続ける岐阜県はあの一族に絶対何か弱みを握られている…
一番やばかったのは堂々表紙を飾ってる10巻エピソードですね。
あらすじでも煽ってるけどついに(ようやく)ゴール見えてきたのかと思ってからのクリスマス会。
そしてゼク●ィタワーからのゼ●シィファイヤー…
9巻の緑園祭(田茂農林の学園祭)では(もしかしたらシリーズ通して初めて)先生らしいことしていたのにどうしてこうなる…
アラフォーが煽られるたびに、主人公達よりベッキーに近い年齢になっている俺としてはもうゴールしてほしい…切実にゴールしてほしい…もう…もう十分苦しんだろう…!
前世でいったいどんな悪行を重ねたらこんな業を背負ってしまうのか…いやだいたい現世での自業自得か…
また農業のシリアスな面や暗黒面がギャグとパロディと地続きで唐突にやってくるのでその落差が余計激しく刺さるという恐ろしい面もあります。
5巻の畜産とペットの話とか。
6巻のソラー工場撤退とかTPPとか。
でも重い話は全体からすればほとんどなくてだいたいが確かな取材の農業ネタをジャンプ黄金期とオタク時事ネタとあとガンダムに混ぜて全力でふざけた結果とんでもない芽が出てしまったみたいな感じなのでとてもライトで読みやすく面白いです☆
パロディネタは挑戦されてる感じすらある。
あと地元のそれっぽいのがたまに出てくるのが地味にあるあるって顔しています。あー左義長とかやってるやってる燃やしてる、みたいな。
農(みのり:ダブルヒロインのでっぷりぽっちゃりしたほう)だけが妙に訛ってる気もするけどあれ、なんかおばあちゃんとか思い出しますね…
この表紙ヒロイン。
だいたいどこにも農業ネタが潜んでいるというかなり農業なラノベですけれど、基本的には農業高校馬鹿日記みたいな感じのギャグ小説で、農業知識0でも岐阜知識0でも楽しめるようにフォローされてもいるので気になった人は是非ちょっと読んでみるとよいと思います。
1巻はだいたいノリと勢いで書かれてるので難しく考えなくても全然楽しい。
あと挿絵。著者の方があとがきで「挿絵も小説の一部だと思ってますんで!」っていうくらい出オチに使われてるのでなんていうかなんていうかなんていうかね。毎回吹く。
個人的にはマネー金上が絡んでくる話が好きで、農業ネタに金の話がプラスされるとさらに面白くなる感じがある。萌え米の話とかあってでももう7年前か…2代目になってる…
これといい「銀の匙」といい、農業高校だいぶ楽しそうで当時読んでたら進路として検討してしまいそうな勢いですよ…
そういえば「みのかもまるっとスタンプラリー」、12月は忙しくて結局まだいけてないです。手元にスタンプシートが残ってる。
今月31日までなので、どこかでまた行きたいものです。