あのロード・エルメロイⅡ世が主人公で参戦!
という、Fate/Zeroを知るものにとってはたまらない一冊。
その内容もミステリアスかつ魔術的考察に富み、オカルト・ミステリー好きにもクリティカルにヒットするでありましょう。
※ここから先にはネタバレがあります。Fateシリーズはその話の展開、構成すべてに驚きと仕掛けが込められているようなもので、どうあっても感想というとネタバレになってしまうところがあるかもしれません。(おいしいところはなるべく残しておきたいとは思っていますが) 未読の方、ネタバレが気になる方はここで引き返し、迷わず本作を手に取ることおすすめします。
剥離城アドラの謎
義妹であるライネスからの依頼でエルメロイⅡ世と助手のグレイが向かった先は、剥離城アドラと呼ばれる人里離れた城。
その主だったゲリュオン・アッシュボーンが先日亡くなり、その遺産を継承させる相手を決めるための集まりに参加するためである。
そこに集うのは一目置かれた高位の魔術師たちばかり。そして提示される謎と迫り来る惨劇。
果たしてエルメロイⅡ世は剥離城の謎を解き、遺産を手に入れることが出来るのかーー
という、魔術師たちのクローズド・サークルミステリー。隔離されたというより進んで残ってる節があるのでクローズドなのかどうかは疑問が残りますけど。
普通の探偵殺人ミステリーみたいな「殺人鬼におびえる」とかそういうのが一切なくてたぶんみんな返り討ちにすることしか考えてないようなところがまた魔術師っぽい。魔術師こわ…
それから炸裂するのはエルメロイⅡ世の魔術的解説と蘊蓄。今回はキーワードとして「天使」というものが与えられていたのですが、それにまつわる話、関わる魔術に対する考察、その博識っぷり、他の魔術師への指導など「なるほどプロフェッサー…」というご活躍。探偵というより鑑識っぽかった気もする。
ルヴィアゼリッタさん大活躍
そして特筆すべきはルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトのこのお嬢様然とした存在感。マジか…
いやそうだったこの人超優秀な魔術師だったんだった。
トオサカと抗争したりカレイドステッキに翻弄されてたりすることばかりだったから忘れてたわー…
宝石魔術の使い手として優雅で容赦のないルヴィアさんがここにいる。ここにいた!
やはりトオサカに出会ってしまったから…いや多分ハッピーガンドが全部悪い…!
ロード・エルメロイⅡ世と聖杯戦争の残滓
このシリーズはエルメロイⅡ世が主役で聖杯戦争とは関係のない出来事なのだけど、それでもやっぱりFate外伝だなあ…と思うところもしばし。
仕方ないね。エルメロイⅡ世がエルメロイⅡ世たる由縁だし。あれから10年。偉大なる征服王との日々が彼を強くした。
FateおよびFate/Zeroを知っているとより楽しめると思います。特に後半。ていうかグレイちゃんマジか。グレイちゃんマジか! みたいな。もうね。
読後の感想としては剥離城の謎も魔術的なそれで、犯人の特定より城の謎を解くことがメインな感じもあり冒険小説という感じかもしれません。
魔術師も人間なのだな…というか、魔術師なのに人間っぽい…というべきか悩むところもありましたが。
ミステリアスに構築された魔術的事件、とても面白く読めました。
※本作品の入手について
この作品は通常の書籍とは別のルートで販売されているものです。
公式の取り扱い店舗は、アニメイト/animega/あみあみ/グッドウィル/ゲーマーズ/K-BOOKS 秋葉原新館3F/COMIC ZIN/書泉/ソフマップ/DMM.com/とらのあな/メロンブックスとなっています。
(2017/04/26 Amazonでも取り扱っているようです! 今は一時的に在庫切れみたいですが…)
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