怒濤の詰ん読解消日記

つんどくダイアリー

旧「怒濤の詰ん読解消日記」。積まれてしまったマンガ、ラノベなどを読んで感想を書いています。結果として面白い本の紹介だったりまとめだったりになってる。/端末の表示によると、あと740冊

二人の「スティーブ」が世界を変えた物語はここで終わり続いていく「スティーブズ」6巻 【漫画感想】

スティーブズ(6) (ビッグコミックス)

 Apple社を創った男たち、スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックの物語、最終巻。

ウォズの事故にマイクロソフトの追随、苦境に立たされるMacintosh

 自家用飛行機で事故を起こしてしまい、命に別状はなかったが前向性健忘症 (新しいことを覚えていられなくなる)となってしまったウォズ。

 遅れつつあるMacintoshのスケジュールに、やむなくビル・ゲイツに声を掛け、これがまた後にAppleを追い込むことになってしまう…

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(「スティーブズ」6巻より)

 もしここでビル・ゲイツが関わっていなかったら、その後のWindowsの登場も遅れていたんだろうと思うと、ジョブズがゲイツに打診したときの「背に腹は替えられねえ」という台詞がただのライバルだからみたいな話じゃないということがわかる。

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(「スティーブズ」6巻より)

 本当にシノギを削っている相手に仕事を依頼するということがどういうことになるのか…

 この漫画はApple物語だけど、マイクロソフト秘話でもあるのかもしれないんですよね…

真のアーティストは

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(「スティーブズ」6巻より)

 週に90時間働いて、しかもそれが大好き。

 …いやまあ、ええ、納期は時間でしか解決できないというのはいつの世も真理。

 そしてジョブズは製品にアート的なこだわりをみせつつも、

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(「スティーブズ」6巻より)

 完成させることの大切さを知っていたというのは、成功のために非常に大きかったのでしょう。

 そしてこの話数でここに至るまでのウォズとのやりとり、ジョブズのなかにある気持ちのものだったのでしょうけれどやっぱりすごい好きですね…

そして

 ラストから今に至るまで。私は年齢的に知らないところですが、あのMacintoshの発表の、当時の熱とやりきったジョブズの思いがすごく良い。

 テクノロジー的にもMacは、当時からすると何歩も先を進んでたんだろうなと思います。

 しかし、私がパソコンを触り始めたころはWindows全盛で、Macはデザイナーや一部マニアの使うマイナーでお高いマシンみたいな印象だったのが、テクノロジーだけじゃ駄目だということでもあるかも…

 この頃(1995年あたり)はWindows95が大ブレイク、ジョブズはすでにAppleにおらず市場におけるシェアもだいぶ少なかったはず。

WindowsとMacのシェア、27年間の推移を比較したデータが話題に | マイナビニュース

 98年なんかWindowsに30倍差を付けられている…その後もこの左はどんどん広がっていくんですが、2004年をピークにして下がってくるんですよね。

 そして今ではMacを使うことは珍しいことではなくなっている。

 さらに、これはPCのシェアの話でしかなく、スマートフォンに至ってはもう多くの人が普通にiPhoneを使っている。うちのおかんもiPhoneですからね…機械に興味あるとかいうわけでもない人がApple製品を…

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(「スティーブズ」6巻より)

 エピローグ的なところでのこの記者の感想、当時としては至極普通な意見でもありますが、結果を知る2017年から見ると…いや当時の人に言っても信じないだろうなあ。今は多くの人がAppleの作ったコンピュータを携帯してるなんて。

 iMacからAppleを立て直し、iPhoneに始まる携帯デバイスの改革については「奇跡」としか言い様がなく、でもその男なら当然のように起こせてしまうんだろうと思わせるスティーブ・ジョブズ。

 彼がAppleを離れていた間も、Appleに戻ってきてからの話もきっといろいろ無茶で厄介で面白いだろうから読みたいところだったのですが、ここでタイトルに戻ると「スティーブズ」なのですよ、このマンガ。

 アイデアマンのジョブズと圧倒的技術でそれを実現させてきたウォズ。この二人の物語として、そして二人が作ったAppleという会社の物語として、ここで区切りの最終回はとても良い最終回でした。