天寿を全うした天才軍師諸葛亮孔明、なんの因果か現代日本に転生ーーそしてボーカリストEIKOの軍師となって彼女をスターダムに押し上げる、プロデュース業が始まる…タイトルや表紙の雰囲気から当初、聖☆おにいさんみたいに現代日本でゆるゆるやる話だと思っていたんですが全然違っていて、本格的に英子ちゃんのマネージャーとして彼女をプロデュースし、どんどん成り上がっていくストーリーでした。タイトルだけで優勝できそうな勢いのパワーを秘めている点も否定できない。
孔明が孔明のイメージ通りすぎて出落ちとしても完璧なんだよな…なんかこう、静かに飄々としたおじさんって感じの。
草しか生えない。
そして孔明が仕える(?)英子が動きに元気があふれる女の子で、動作の静かな孔明との組み合わせが心地よいように思います。英子ちゃん出てくると画面がにぎやかになるよね。
ステージに上っているところももちろんですが、こういった日常の所作に華があるように感じるところスキなポイント。
また三国志エピソードが物語に絡んでくるのもじわじわきます。石兵八陣はFGOで見たがクラブで見るとは思わなかった。三国志マニアのオーナーとの会話が絶妙に噛み合ってるのも草。オーナーは孔明なりきりのマニアと話してるつもりだろうけど当人にとっては思い出なんだよなあって。
そして孔明が英子の曲を3回聴いたことで、彼女の軍師(マネージャー)として就任するところも、三顧の礼になぞられていて。英子からみたら、よくわからないけどくじけそうなところを励ましてくれてるおじさんなんだろうって感じなのだろうけど、そういう微妙なずれがまたぐっときます。
1巻ですでに軍師として活躍し始める孔明と、軍師によってその輝きが表に出始めたシンガーEIKO。どうなっていくか楽しみです。