つんどくダイアリー

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わりと好き勝手書いてるからネタバレてたらごめんね。旧「怒濤の詰ん読解消日記」。積まれてしまったマンガ、ラノベなどを読んで感想を書いています。結果として面白い本の紹介だったりまとめだったりになってる。/端末の表示によると、あと740冊/※本サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。ページ内のリンクがアフィリエイトリンクの場合があります。

王子様どこまでちょろくなるの「悪役令嬢の怠惰な溜め息」4巻【#漫画感想】

悪役令嬢の怠惰な溜め息 4【電子限定特典付き】 (FLOS COMIC)

 転生したら乙女ゲームの悪役令嬢エセリアだった主人公、そこから全力で文化と娯楽を変えて婚約破棄を狙う第4巻ーークライマックスの婚約破棄で自由な人生を手にするために、むしろ悪役令嬢断罪を画策しているあたり本末転倒感があって面白いです。

 今巻ではヒロイン(のはずの)アリステアのためにグラディクト王子が企画する音楽祭がメイン。ゲームシナリオだったらうまくいくのかもしれないけど現実だと…って感じかなあ。その未来を先回りしているエセリアにまたいいように利用されてるあたりがいっそ不憫。でも協力者を使ってアリステアに裏から手を回しているようなエセリアの手際は*悪役令嬢じゃないってわけじゃない**んだよな…とすら思えてくるんですが。。相手も相手でワガママ王子なもんだからなんか仕方ないみたいな感じになってる。もしかしたら夢見がちな普通の女の子なアリステアが一番の巻き込まれかもしれん。

 婚約破棄ルートのはずが順調に名声が上がってるように見えるエセリア様、これ婚約破棄されるにしても王子のほうが廃嫡されるんじゃないのってくらいにそろそろ思えてきてます。グラディクト王子は王子で…アリステアに惚れてるっての抜きにしてもちょろすぎではとも思いますし…こいついつもハッとしてんな…周りから何か吹き込まれたらたいへんなことになるぞって面からも、このまま王位につけるのかって心配にすらなってきますね。果たしてエセリア様、狙ったとおりに着地できるんでしょうかこれ。

新たな神も目覚め、時代は青銅器時代へ「神と呼ばれたオタク」2巻【#漫画感想】

神と呼ばれたオタク 2巻 (バンチコミックス)

 コールドスリープから目覚めたら地球は滅亡してもう一度原始からやり直してた、それでも諦めない((アニメの続編を作るために)ススムの地球文化再生記。1巻読んでるとなるほどマジ神だわって納得感がありますね。神様前人類文明の生き残り説。文明ギャップで異世界発展させていくものは多くありますが、だいたい主人公は現代、転生先はヨーロッパくらいの文明ギャップじゃないですか。宇宙船時代と狩猟民族だと神としか形容できないかもしれん。

 またオタク=神みたいなタイトルですが、内容はだいぶ地に足ついてる進み方をしていて。超科学超兵器でなんとかするような展開ではなく、農耕を教えたりして文明を発展させつつオタク文化が花開くときを待つとんでもなく気の長い話です…ただその後、コールドスリープを挟んで新・人類史にちょいちょい干渉していくだろうことを想像すると、なるほど神だなあって思いもします。

 そして2巻ではさらにもうひとり、コールドスリープから目覚めたハルカも登場。やっぱり現地人に神として迎え入れられ…はするけど、あまり何もできない様子ですね。青銅器時代になって部族の争いにも政治的要素が増えてきて、この時代の人にフォーカスした話になっていくのかなとも思います。ススムたちは狂言回しみたいな立ち回りになるのかなあ。神だし。

飛竜にライドオンして魔物の群れへ「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」5巻【#漫画感想】

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか5 (レジーナCOMICS)

 神の加護を得た公爵令嬢スカーレットが悪徳貴族やテロリストを鉄拳制裁していくシリーズ第5巻。加護の使いすぎで倒れてからの最高に熱い復活シーンでしたね…ここだけジャンルが違うと思いきや、起き上がった後のすっきり顔はやっぱりジャンルが戻ってきた。一連の流れはディアナ様も惚れ直してしまうわ。

 聖地巡礼からモンスターのスタンピード、あわせて戦争突入まである怒涛の5巻。テネレッツァの回した策謀がぴたりとハマってて恐ろしい子ですよ本当に。だけど最大の見せ場でもある…すっかり手懐けられているレックス(飛竜)とともに当然の如く参戦するスカーレット。魔物の群れを恐れるどころか目を輝かせるくらいですから。

「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」5巻より

 間違いなく今巻いちばん嬉しそうな顔だよ。そして獰猛にオークの頭をブチ抜くんだ。分厚い腹肉で打撃を無効化するオーク<<豚>>が出てきた時はどうしようかと思いましたね…今回ばかりはあぶなかった。あぶなかったんだけど柔破斬かな?(あっ…

 この漫画…本当にクライマックスで俺の中の何かを引き出してくるんですよ…もしかしたら気づいてないものもいっぱいあるかもしれない…いや、勝手に連想しているだけなので全くなんでもないんですけど。でもこういうところが楽しい。

 悪党に明日を生きる資格はないと言わんばかりの鉄拳制裁、すこし落ち着いたところでトラブルっぽい次巻ですが今度は舞台を変えてスカーレット嬢の拳が炸裂するんでしょうか。待て次号。

ついにパルミア教との激闘開始…!「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」4巻【#漫画感想】

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか4 (レジーナCOMICS)

 加護持ち令嬢スカーレットが悪徳貴族やテロリストをぶち倒していく(物理)シリーズ第4巻。いよいよ聖地巡礼が始まる…始まりからやはりなんとか無双みたいなことになってて好感が持てます。人間投石機かな?

 今巻から本格的に登場したディアナ様は表情がころころかわる普通の女の子っぽくて見ていて和みますね。バトル開始巡礼が始まるまでの元気なやりとりとか、淡々としているスカーレット嬢とは対象的な存在に描かれてるのかもしれない。レオナルドに助けられて一目惚れも彼から子ども扱いされてちょっとへこんでたりするのも年相応な感じします。

 そして話は進んで、パルミア教聖女として登場したテネレッツァとのご対面ーー明確に「悪役令嬢」呼ばわりされるのもメタ的要素を感じます。拳一つで華麗に立ち向かうスカーレット嬢よりも、強力な加護で周囲を従えているテネレッツァのほうがまさに悪役令嬢ムーブなことも相まって、「乙女ゲームのヒロインポジションに入り込んだ邪悪な存在」って感じがとてもいい。ただスカーレットが悪役令嬢と言われたらそれも納得感あるんだよな…カイル様のことで煽られブチ切れてるスカーレット嬢、最高に盛り上がるシーンですよね。化け物には化け物をぶつけるんだよルートか…?

 パルミア教と正面切っての衝突にディアナ様の力の行方、ディオスの行動やディアナ様の意味ありげな視線など続く次回が気になる今巻。この聖地巡礼はどう決着を見せるのか…

悪徳貴族をぶちのめし、舞台は次のステージへ「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」3巻【#漫画感想】

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか3 (レジーナCOMICS)

 情報量が多い…奴隷オークション編が完結して、聖女巡礼編へ (勝手に命名)。時の神クロノアの加護をふんだんに使った連撃がゴドウィンを粉砕する! そして時は動き出す…

 このレーベルで合ってるんだろうかと思えてきていましたけれど、打ち込む姿も決め台詞も優雅に決めるスカーレット嬢を見ているとやっぱり正しいって思い直します。ここ両立しているのもすごいですね。さらに王道ともいえるジュリアス王子の見せ場もあり。ときめいたり心配したりするより先にブチ切れるところがスカーレット嬢ですがそれもまた良い。でもその後のパートでときめかせるだけときめかせてのアレはどうかと…ぶちのめされても文句はいえないかな…タイトル回収もしてますがやっぱり死刑宣告じゃないか…

 さて婚約破棄から始まった悪徳貴族と陰謀については綺麗に終わり、本格的にパルミア教と対立していくことになりそうな後半部分。とうとう二つ名付きの異端審問官が出てきてしまった…武闘派の…

 パルミア教はテレネッツァ嬢との関係もあり、一筋縄ではいかなさそうな宗教ですね。テレネッツァ嬢、ガチで陰謀の中心にカランkできてて少し驚いてますよ。容赦もない。

 スカーレットが聖地巡礼に出たことで、パルミア教との対立が表立ってきているように思うのですがこのまま宗教戦争に発展するのか…ディアナ様は普通の少女っぽいからスカーレット嬢が守ってあげてほしいですね。(令嬢とは…)

 あと番外編の先生、これだけのキャラだとどこかで再登場するのかなあ。すごく敵に回ってそうな気がしてならない。

奴隷オークションを潰せ!(物理)「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」2巻【#漫画感想】

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか2 (レジーナCOMICS)

 ゴドウィンを成敗するため彼の主催する奴隷オークションに潜入する鉄拳令嬢スカーレット血風録第2巻。今回も期待を裏切らない血と拳の舞踏会が巻き起こります。踊るように悪徳貴族を殴り飛ばしていくスカーレット嬢の活躍を見ていると、 武闘と舞踏がとても近しいものだ とすんなり納得できますね。

 ただ今巻、いくつかスカーレットのときめきポイントもあってああよかったレジーナコミックスだ って再確認できました。腹黒王子ジュリアスと直情鉄拳制裁スカーレット嬢はやりとり見てても相性良さそうに思えるんですよ。スカーレットも恋愛感覚が一般からそう大きくずれてるわけでもなさそうですから、結構まんざらじゃない雰囲気なんだよな。ただ第二王子のやらかしがあるし、恋愛感情そのものは凍りついているところもあって…そちらは「氷の薔薇」の名前通りなのかもしれず、ジュリアスが溶かしていけるのかがキーになるのかもしれないですね。ヴァンキッシュ皇子アルフレイムはだめかもしれないが。結構乙女だと思うよスカーレット嬢。

 最後に見どころはパーティドレスでの首相撲膝蹴りです。拳闘マンガとしては正しい。

 そしてラストにテレネッツァ嬢(婚約破棄されたとき王子が選んだ相手、いわゆる乙女ゲーヒロインポジ)のとんでもない正体が出てきてこのシリーズのタグを増やすべきか迷う事態になりました…そういう、そういう変化球か。

 スカーレットは悪役令嬢ポジで解釈は正しかったが、己の拳で道を切り開いてしまったんだなぁ…

鉄拳とバイオレンスの嵐が吹き荒れる…!「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」1巻【#漫画感想】

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか1 (レジーナCOMICS)

 カイル殿下に婚約破棄された公爵令嬢スカーレット。典型的な悪役令嬢の断罪シーンから始まったこの物語、スカーレットの最後の「お願い」から文字通りパンチ(物理)の効いたスタートとなる鉄拳制裁世直しファンタジーです。あれ…?

 クールで見目麗しい令嬢スカーレットが悪徳貴族相手に無双(物理)していくパーティからスタートするどう考えてもジャンル間違ってる作品。大丈夫? レジーナコミックスだよ? 読み始める前は殊勝なタイトルかなって思っていたのですが読み終えた後では辞世の句を読めって意味にしか見えません。やばいですね。

 またスカーレットの本性を知ってなお近づいてくるジュリアス王子もにこやかな腹黒野でクセが強くどうなるんでしょうねこの先。ある意味で直情的なスカーレットと、それを手玉に取りつつ転がしている王子。いいコンビといえばそうですが。

 しかし時の神の加護を用いて悪徳貴族や暴漢たちを華麗に打ち倒していくスカーレットの姿には美しさを感じるのも事実…冷静に冷徹にタガが外れてるスカーレット嬢のバトルから目が離せないです。僕は落ちてくる悪漢にロングスカート翻して回し蹴りキメてるとこが好き