時は1788年10月、パリ近郊。エロ小説が脱稿されるところからすべては始まる。
違うそうじゃない。
フランス革命前夜といえるタイミングで、第三身分(貴族でも聖職者階級でもない、要は平民)であるギデオンと貴族階級のジョルジュが出会い、ともに今の国を変えていこう、という目的のもとに進んでいく流れ。
ギデオンは純粋まっすぐっぽくて幼なじみのジョルジュを信頼し、ジョルジュもギデオンには心を許している節があるのだけれどもそれだけにこのジョルジュの天使の皮を被った悪魔っぷりが最高にしびれる。おいおいこいつマジかよみたいな。
目的のために手段を選ばない、とかギデオンの信頼を利用している、とかそういうののほうがマシだったんじゃないかっていう、もっとおぞましい何かがジョルジュの奥底に渦巻いているのを感じる…
結果的に見たらギデオンの気持ちは裏切られているとは思うんだけど、涼しい顔して「だから何?」って言いくるめられて終わる。
ギデオンの目的は、民を救うこと。
ジョルジュの目的は、すべてを地獄へたたき落とすこと。
歴史的にはフランス革命という行き着く先は出てしまっているのですが、その狂騒の中でギデオンたちの行き着く先が気になります。バッドエンドの予感しかしない。