いわゆる悪役令嬢で処刑エンドを迎えたけれど、気づけば子ども時代だった公爵令嬢ファラーラと、その処刑エンドの物語を小説として知っている現代の令嬢、蝶子の視点が行き来する異世界令嬢リプレイ物語第3巻。メイン視点はファラーラかなとは思います。蝶子は小説と夢の中の出来事のような感じで認識してるっぽい。
さて事故で寝たきりになっていた蝶子の目も覚めて、現代側の物語も少しづつ進展していきますね。こっちは非道いのしかいないな…ファラーラ側が小説物語の世界なら、蝶子は昼ドラの主人公か…ってくらいのドロドロさ。婚約者の名前が誠実っての草生えますね。
ファラーラは一度処刑されて戻ってきたリプレイ者の反省を生かして結構うまくやっている様子で、ヒロインポジションだったサラのほうが悪役令嬢のように見えてくるまであります。もともとの本性が出てきた感じですね。(といっても現実側の咲良に比べたらワガママ令嬢って程度なので、むしろ年相応に微笑ましいように感じてしまいますが…) しかし前世だと「傲慢令嬢VS猫かぶり令嬢」だったわけで王子様も大変だったな…
こうなるとむしろ、現実世界側の蝶子がどうなっていくかのほうが気がかりにもなってきますね。現実世界で二股、しかも浮気相手と子どもができたから婚約者と別れるところまで行ってたら明らかにアウトなんだけれども。あちらはやり直ししているわけではなく、ちょっと不思議な夢を見たくらいですから…
このシリーズ珍しいのは、はっきりと転生しているわけではなく、蝶子とファラーラがそれぞれ独立した人格をもってお互いを「夢の物語」と認識しているところです。これがどう物語に影響してくるのか、特に現代側でどうなのかが気になっています。そう深い意味はないかもしれないけど…どうなのかなあ。