闇で蠢く陰謀にゴブスレさんの意外な休日にとちょっと一風変わってる感じのあった第三巻。
ゴブリンたちの謎の挙動
今日も今日とてゴブリンを殺して回るゴブスレさん。しかし、どうもゴブリンたちの様子がおかしいという。
犠牲が少ないのはいいことだけど…逆に、ゴブリンというものを考えたときには「そんなはずはない」というこの矛盾。
今までのゴブリンどもの所行を考えれば確かに異常。収穫祭も近いこの季節、なにやら不穏な空気を感じつつ。お祭りの日を迎えます。
デートから始まるお祭りの日
なにはともあれデートですよデート。午前は牛飼娘さんに午後から受付嬢さんと両手に花どころかとっかえひっかえ。
だが壁をドンドンと叩く前に俺はひとつ言いたいことがあります。いいからその兜脱げ。
いや…そのな、ああ、なんていうかもうそういう性格だってわかってるところはあるけど…デートとかそういうのは置いておくとしてもお前…
このマイペースっぷりから分かるように本人全く意識してないのかなんなのか、他のラノベだったらもう一人のほうにバレないように必死になるところで一本書けてしまうところだろうにそうはならないところがなんていうかゴブスレさん…
しかしゴブリンをストイックに殺して回るこのシリーズでゴブリン殺し以外で活躍(?)するゴブスレさんが見れる貴重なデート回ではあり、なんというか周りの女性達の今後の頑張りを思うとこう、がんばれ。みたいな気持ちにもなるところです(いつものことか
恋愛事をゴブリンで語るゴブスレさんだからこそ出来ることもある。きっと。
踏み出す勇気といつもの日々と
そういう感じで今巻は、ある意味珍しくストロベリ成分多めだったりするような、ヒロイン二人の想いを中心にしていたりする感じがなかなか良くて、ゴブリンとの殺伐とした日々だった最初のころを思うと随分と…という気もするけどたぶん描かれてないだけで殺伐としてるんだろな…
でもだんだん時が流れて周りの女の子達の気持ちを含む、人と人との繋がりが増えていっているのはとてもいいですね。
女神官ちゃんはバトルパートナーとしては成長しているけどもっと押していかねば。神事の衣装はがんばったと思うが。実にがんばったと思うが。
幼なじみであり今のところ唯一素顔を許しているような牛飼娘さんが一歩リードしているような模様なのかもしれませんけどゴブスレさんはあの調子だから何がどうなるかなんて全く分からないですしね…がんばれ…
ああ事件的には、なんていうか雉も鳴かずば打たれまいに…みたいななんともいえない黒幕の不運さにむしろ哀しみを覚えた。
あと勇者、あいつ「さーて、世界、救っちゃいますか!」みたいなノリなのほんとインターネット小説っぽい。