メカオタクのプログラマが事故死で異世界転生したらば剣と魔法とロボットの世界で心置きなく無双するというドリームいっぱいの本作。すばらしい…
やりなおし異世界ドリームしよう!
社内で一目置かれる凄腕プログラマだった倉田翼は不運にも事故で死亡。だが気がつけばその記憶を持ったまま、ロボットと魔獣が戦うファンタジー異世界で生まれ変わる。
もともとプラモデル好きのメカオタクだった倉田にとってこの状況、天恵でしかない。
前世の知識を生かしつつ…といっても今の段階では、せいぜい妙に大人びた子供といったところなのですが、生まれ変わったこの世界で生きていきます。
それでこの倉田さん、いや転生した先はエルネスティ。エルは子供の頃から幻晶騎士(シルエットナイト)大好きっ子の美少年でいずれはそのパイロットを目指すというほほえましい子供時代なんですが早速修行を始めて最短で騎操士(ナイトランサー)をめざし、あまつさえ自分の専用機を望み始めるというもうこのあたりから自重しなささが見え隠れしている有様。わかります。
ロボットといえば専用機。量産型もいいですが最終的にはカスタムに行き着く。
その修行中に出会うアーキッドとアデルトルートの双子、ドワーフのバトソンらを巻き込んでさらなるパワーを求め、騎士の学園でぶち上がっていくというもう完全に無双。
学園に入学しよう!
そしていよいよライヒアラ騎操士学園へ入学し、その頭角を現していくエルと双子。
というか完全に頭一つ抜けている。子供の頃からの修行って大事なんだということを思い知る。
エルはともかく双子もそれなりに力を付けているという現実が、努力は結果を裏切らないということなんですよね。先んじて努力をしたために後天的にチート状態になるパターン。
学園でのゆるやかな日常…なんてこともなく騎操士になる、自分の幻晶騎士を持つという目標に向かって邁進していくエル。破天荒なようで地道な積み重ねを行っていきます。
魔獣と戦おう!
そして忘れてはいけないのが、なぜこの世界に幻晶騎士という機械の巨人が存在しているか…全高10メートル、金属の骨格に結晶の筋肉繊維を纏い魔力で動くこの機械騎士は、「魔獣」と呼ばれ恐れられている獣たちに対抗するためのものです。
当然、この物語にそれが出てこないわけがない…天災クラスの最悪の魔獣と相対するときに、幻晶騎士という常識の埒外をもってエルは何を思い立ち向かうのか。何をっていうか端から見たら頭のネジが飛んでる。
…これは転生してきたからどうとかそういう話ではありませんわー…
なんといいますかめっちゃはしゃいでるメカオタク無双みたいなふうでありますけど魔力で動く機械騎士というその魅力、まだまだプロローグといったところですが十二分に伝わると思います。大変楽しい。