この怠け者、一番働いてるのではないか…
イッくんの受難
士官候補試験中のトラブルを切り抜けその功績から帝国騎士を叙勲して順調に立身出世の道を歩んでいるイッくん。そして順調にゲスの極みへの道も歩んでいるイッくん。草しか生えない。
(「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」3巻より)
まあこれだけだとあまり意味わからないとは思うけどかつてここまですがすがしくヒロイン達の恋愛対象にならない主人公があっただろうか。いいぞもっとやれ。
イクタがいなければ窮地を切り抜けられなかったであろうことは事実なんだけれどもそれとこれとは話が別でありますわな。
しかし姫様は現在ストライクゾーン外であることが逆に災いして将来が不安なところもあります。女性にだらしない系のキャラって基本頼れる面白キャラでもあるから守備範囲外の女性からしたらただ頼れる面白キャラというだけでもあるんですよね。にげてー!
姫殿下の決意
とはいえ、一人で無謀にも士官試験に忍び込んだだけのことはある姫殿下。
4巻にして一連の事件に一区切りがつき、その真意が明かされたときにはうむ…それは…と唸るものでもありました。
イクタも所々、帝国に対しては抱えているものがあるようであり、そこに自然と導かれたようなこの流れ。戦記物の英雄譚としては美しいスタートであると思います。
当事者達にとっては、到底「英雄譚」などと呼べたもんのではないでしょうが。
そこも含めてこの先転がる物語に熱さを感じますね。
北へ
そして訓練部隊がやってきたのは北の地、北域への出張配属。
暇な訓練出張のはずが…地元部族との諍いという厄介ごとを実は抱え込んでいたというか、地味に火遊び(キナくさいほうの意味で)してやがったといいますか…
副官の少佐が不憫でならない…
主人公たちの所属している帝国が絶対正義というわけではなく、むしろ加害者側、ファンタジー物語だったら打倒される側というようなこの構図。そして存外容赦なく人が死んでくこの世界。なんともいえない火薬庫ですなあ…
それはそれとして我が友マシューは早々に退場するのではと思っていたけれどもメインメンバーの中でいきのこっているの応援したい。
がんばれマシュー! イケメン野郎と非モテの皮を被った女の敵に目にものみせてやれ!