隙あらばメイドが出てくる。チーム名になる。それがジャスティス。
武装メイドと化したパリエルに最強メイドのエーデルワイスも参戦してますますメイド待ったなし!
そういう話ではない。
はい。
聖魔杯を復活させるための紋章集めに諸国漫遊に赴くこととなったマヒロ王子ご一行。今巻の舞台は大陸東の中立地帯、ヴェロニカ商工同盟になります。
ヴェロニカ商工同盟というのは国ではなく、サフィナ商工ギルドがもともと存在していて、そこに幾つかの自治都市や小国が集まってできてきた共同体という位置づけ。紋章があるとして今回マヒロ王子ご一行が訪れたのは、そのサフィナ直系の治める領地。
その現当主であるセルヴェチカ(12歳・美少女)と後見人のヴァリオ公爵(おっさん)は、ヴェロニカが帝国につくかどうかで揉めていたりしてそこに当然帝国も紋章の謎を追い求めてやってきたりして超ヤンキーが出てきたりする。メガネ系ヤンキー系雷系魔法使い。新しい。…新しい?
パリエル(たまにチンピラ)と遭わせてはいけない人材。だが出会ってしまうのは世の定め。運命の出会いというやつ。
帝国からの使者なので和風の姫将軍長谷部沙耶香もご一緒に。
グランマーセナルは基本的に中世欧風っぽい文化だと思うんだけどここだけ見てると一体どうなってるんだという感じになりますね…
(そのへん言い出したらこの作品全体、旧文明の影響がぽろぽろ出てくるのでカオスですけど)
そして始まる武装キャラバン猛レース
武装トラックによるチキチキな感じの荷物運び猛レース。商品は紋章。うおう!
お約束といえばお約束の展開ではありますね。美少女勇者シーナも加えて果敢に挑む王子一行! 友情! 努力! 勝利!
勝利のためには手段も選ばぬ。
…いやまあ、その実体は策謀渦巻く紋章争奪戦でありヴェロニカ内部抗争でもあるというのはもう前置きとしてあるわけですけれども。
あらためてやってること思い返すとこれ。情け無用の仁義なき争い。
エーデルワイスが併走するトラックの運転席に煙幕を無造作に投げ込む。これそういうレースなんだってはっきりわかんだね。
しかしてマジで厄介だと思いますよ帝国からしてみたら。絶対殺すわけいいかない相手が軽々と命を張って突っ込んでくるわけですから。
もめ事の決着と後日談にて
おおう…これはもう…みたいなひっくり返し方をしてきてくれるわけですよ。
1巻、2巻はある意味自国と帝国の事件と事情であったそれが、他国の事情に首をつっこむような形になってるわけで、そういう意味での広がり的なところなわけでもあるのですけれども。
なかなかこの物語の登場人物、単純ではない。