霊感能力の強い高校生、岸田純が同級生だった早川さんの霊と一緒にオカルトホラー的なものに巻き込まれていくホラー的な物語の7巻。
だいたい一話完結の物語が収録されていて、だいたい岸田君が厄介な目にあったりひどいめに遭ったりします。
今回は
・闇墜ちしかけた神様を復活させようという話(神様プロジェクト)
・ストーキングされているアイドルの話(影なき監視者)
・母親の友人の別荘に招待された話(海辺の家)
・呪われた書物の話(魔を呼ぶ書物)
・呪われたナイフと殺人鬼の話(ゴーストナイフ)
という感じでした。
今巻の話の中では「魔を呼ぶ書物」が好きでしたね。あの会長がでてくると厄介なのがさらに厄介になるけどたくましくて笑える。「海辺の家」はストレートなホラーという感じでよかった。「神様プロジェクト」の伝奇っぽさとそのオチもなかなかロック。「影なき監視者」と「ゴーストナイフ」は頭おかC人間のそれだけどそういうところがホラー。
ホラーとかミステリーとかって感想がネタバレに直結してしまうところがあるので詳しくは言えないのですが、スプラッターな描写もなくはないけどそういう直接的な怖さよりも不気味さとか異質さとかがあって、さらにその中で空気読まずに吹き出すところあるのすごい惹かれます。ギャグ漫画というわけでは全然ないんだけど。ギャグとホラーは紙一重なのかもしれぬ。
そしてこのホラー漫画を特異なものにしているのが早川さんの存在。
早川さんはいつも岸田君のそばにいる幽霊なのですが、幽霊だからかしゃべることはなく表情も変えない。でも何かを察して、ヒントをくれたり岸田君を厄介ごとから遠ざけようとしたり助けようとしたりしてくれます。
岸田君も早川さんのそういうところをアテにして、結構様子を伺ってたり言うことを聞いたりしているわけですが、
(「死人の声をきくがよい」7巻より)
和む。
あと地味に制服が夏服だったり冬服だったりしてる。幽霊でも着替えるんかい。