怒濤の詰ん読解消日記

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つんどくダイアリー

旧「怒濤の詰ん読解消日記」。積まれてしまったマンガ、ラノベなどを読んで感想を書いています。結果として面白い本の紹介だったりまとめだったりになってる。/端末の表示によると、あと771冊

映画「秘密 THE TOP SECRET」感想 死者の脳に隠された「秘密」に、警察庁特別機関「第九」が挑むサスペンス!

http://image.eiga.k-img.com/images/movie/81538/photo/a43befb56fa36f74.jpg?1462154473

 死者の脳にアクセスし、その記憶を映像として掘り起こす…科学的にもモラル的にもギリギリな装置を使い、殺人犯と対峙していくサスペンス。

「第九」での事件捜査

 警察庁の特別機関「第九」は、MRI捜査という手法で、死んだ人間の脳から生前に「見ていたもの」を映像として引き出し、それをもって犯罪捜査に役立てています。

 正確には科学警察研究所法医第九研究室であり、捜査の証拠を科学的に鑑定したりするところです。だからこのMRIも、DNA鑑定などと同じようなポジションでもある。(そしてまだ正式に証拠として採用されていない)

 この部署に配属された新人の青木が初任務として、露口一家惨殺事件で死刑執行された犯人の脳をMRI捜査して、事件で行方不明となっていた長女・露口絹子の行方をつきとめる…というはずだったのだが事態は思わぬ方向へ向かっていき。

 室長である薪と因縁のあった連続殺人犯、貝沼清孝の影も絡んできてますます謎が深まっていきます。

死者の脳を覗き見る機械

 脳に特殊なナノマシンを注入、それによって活性化させ、当人が「見たもの」を映像として抽出するMRI捜査。

 覚えていなくても脳には「記録」されているため、過去5年程度に遡り映像を拾うことができるという、特に殺人事件において画期的すぎる手法。

 なんせ犯人の顔が映ってるわけですからね…確定じゃないですか…

 この発想、だいぶ震えますが…証拠として採用されないことにも理由があって、この装置は「脳が記録しているもの」が映像として出てきます。

 それがどういうことなのか、というと、幻覚や強いイメージなど、事実ではないものも映像として抽出されてしまう。

 相手の顔が悪魔に見えたり、見えるはずのないものが映ったり…といったことは割とよくあるという、「事実」を記録した映像ではなく「真実」のイメージが残されているわけですね。

 またこの「映像化」を行う際には捜査員の脳にその情報を投影しないといけないようで、つまり誰かの脳を生体コンピューター代わりにしてデコードしているという感じなのかなあ。

 それによって他人の脳内イメージを追体験する、しかも多くは異常犯罪、殺人の被害者だったりするわけで発狂しないはずがない…

 こういった精神負担についても当然問題視されており、事実、薪が捜査を行った貝沼清孝による28人連続殺人事件。貝沼の脳をMRIスキャンした5人の捜査員は3名が自殺、1名が精神病棟送りになっています。最後の一人である薪もその影響でか、発作で倒れるなどを繰り返している。

 しかし大部分において有用であることは間違いないので、「第九」を正式機関に昇格させるという動きはあり、そのための試金石が露口一家惨殺事件で発見されなかった遺体捜索でした。

にじみ出る人の邪悪さと異常さ

 そしてこの露口一家惨殺事件の犯人として処刑された露口浩一の脳内映像を見て発覚した事実から、事件は急展開を見せていくことになります。

 メインになるのは「第九」メンバーと殺人犯のやりとりに加えて、過去の亡霊といわんばかりにその影をみせてくるシリアルキラー、貝沼清孝。

 ただこのあたりは正直ちょっとちぐはくした感じを受けていたのですが、原作を見るともともと露口一家惨殺事件と貝沼清孝は別の話だったようで、それをまとめて一本にしてしまった故なのかなあという感じでもある。貝沼は映画版のほうが不気味さ異常さ強かったですね。

 あと「第九」が科警研の管轄なので、事件捜査をするために協力を要請した眞鍋という刑事がいるんですがこいつが公式サイトで熱血刑事とか紹介されてるのは全く納得がいかない。
ただのDQNなクズ刑事じゃねーか。昭和のクソ刑事のクソ部分を煮詰めたようなものでしかなかったんでさっさと取り調べ可視化してください。
「最先端のMRI捜査」との対比として、アナログ的なものも出したかったんでしょうかね…

公式サイト

himitsu-movie.jp

映画情報

eiga.com

原作など

 完結している本編と、スピンオフとして薪室長の過去話があるみたい。

今だと1~2巻期間限定無料、3~4巻半額とやっているようなので、興味がある方はまずは是非1~2巻だけでも。

 貝沼事件と露口一家惨殺事件も2巻までに収録されていますから、映画を見た方も読んでみることおすすめです。